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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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07.9- イギリス生活 UK
10.1-2 モロッコ・エジプト
09.12 ハンガリー
09.11 トルコ・ギリシャ
09.3 ダブリン
08.12 プラハ
08.11 クロアチア
08.10 リヨン
08.08 チューリッヒ
08.6 アムステルダム
08.6 バルセロナ Barcelona
08.5 ベルギー Belgium
06.9-07.9 イギリス留学UK
07.10 マルタ島 Malta
05.11 イギリス UK
05.6 北欧 Scandinavia
05.1 Jamaica&Cuba
04.8 コスタリカCosta Rica
04.6 イギリス UK
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サウンド・オブ・ミュージック

一昨日に引き続き、今日もS.Y子さんとミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」を観に行きました。今日もお兄様のご厚意でストール席を・・・うぅ、本当に申し訳ないです。

センター(ロンドン中心地)に早めに着いたので少し時間をつぶし、さて劇場のあるオックスフォード・サーカスへ移動。途中、サークル線に乗り換えようとエスカレーターに乗ると、後ろから「オックスフォード通りに行くにはこちらでいいのかしら?」と声がする。振り返ると、白髪をきれいに整えた、品の良い小柄なおばあさんが心細そうな顔で私を見ている。え、え、なぜそこで私に聞く!?私、いかにも外国人じゃん!周りにもっとわかってそうな人、いくらでもいるじゃんか!

焦って「イ、イエス!」とうなずき、もう少し何か言おうかと思ったけど、無常にもどんどん上がっていくエスカレーター。後から人が続々と乗ってくるから、おばあさんの所へ戻るわけにも行かない。ひゃー。おばあさんも乗ったのを見届け、取りあえず上まで乗り、降りておばあさんを待つ。ややあって、おばあさんが上って来た。

「オックスフォード通りのどこに行きたいんですか?」
「まあ~、私を待っててくれるなんて・・・なんて親切な子なの!?」

私とおばあさんの声が交差する。どうやら行き先は同じオックスフォード・サーカスのようなので、「じゃあ、一緒にサークル線に乗りましょう。」と歩き出す。そしてサークル線への分かれ道に着くと・・・ありゃりゃっ、なんじゃーっ、入り口が閉まってるで!!

はい、ロンドン名物の地下鉄不通事件発生。・・・まああと1駅なので、バスに乗るか、歩こうということになり、地上に出た。

「大丈夫よっ!私、実は以前この辺りに住んでたの。最近来てないから良く分からないんだけど、・・・着いてらっしゃい!」

と、頼もしいんだか不安なんだか分からない言葉と共に、私の手をしっかり握り締めて歩き出すおばあさん。あ、あの、私、ちょっと遅れるってS.Y子さんに電話したいんですけど・・・その手を離してはくれまいか~!

しかし必死なおばあさんの形相に押され、駆け足で引きずられるように着いて行く私。おばあさんは少し迷った挙句、信号無視で車に引かれそうになりながら交差点を渡り、何とかオックスフォード通りに出た。

「あらっ、私ったら、まるで小さな娘のようにあなたの手を引いて・・・オホホ。ところであなたは何歳なの?」

「え、えーっと・・・30歳です」

なぜそこでサバを読む、番長・・・

「あらそうなの~、私の娘は40歳と50歳なのよ。」

ゲッ、40ってバレてたのかしら。

そんな世間話をしながらオックスフォード通りを小走りに行くおばあさんと私であった。
えっと・・・なんでこんなことになってるんだっけ?

おばあさんは何だかひたすら私の親切に感謝し(って、何もしてないんですけど・・・)、「これから教会の集まりに行く所なのよ~、もしあなたが暇ならぜひ連れて行きたいんだけどね、・・・」
「い、いやあの、ミュージカルが・・・」

残念そうに首を振り、別れ際に「あなたのここでの生活が素晴らしいものになりますように。」と私の目を見つめ、心をこめて言ってくれるおばあさん。そんな笑顔でニコニコと言われると、なんだか今後の生活、本当に素晴らしいものになるような気がしてきて、ちょっと嬉しかった。

そして劇場へ。(S.Y子さん、お待たせしました!)サウンド・オブ・ミュージック楽しみ~♪

もとの映画は何度か観ていて、「ドレミの歌」や「エーデルワイス」は一緒に歌うこともできる。他の歌も全部知ってる、大好きな作品。レ・ミゼラブルの方が作品としての完成度は高いけど、やっぱり知ってる曲が出てくると楽しいし、とても身近に感じる。

しかし、「エーデルワイス」はいつ聴いても泣けますね。表向きはお花の歌だけど、その裏にはナチの支配を拒むオーストリア人の心が息づいていて、控えめだけど強い意志が伝わってくる。オーストリアは2度行ったことがあり、特にウィーンは仕事で1ヶ月滞在し、その美しさを深く味わった想い出があるので、かなり身を入れて観てしまいました。

毎日、街のあちこちで、たくさんのミュージカルが上演されているロンドンは、本当に素敵なところです。ロンドンに引っ越してきた幸せを、また一つ噛み締めた日でした。
by bancho55a | 2007-09-12 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK