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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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全体
07.9- イギリス生活 UK
10.1-2 モロッコ・エジプト
09.12 ハンガリー
09.11 トルコ・ギリシャ
09.3 ダブリン
08.12 プラハ
08.11 クロアチア
08.10 リヨン
08.08 チューリッヒ
08.6 アムステルダム
08.6 バルセロナ Barcelona
08.5 ベルギー Belgium
06.9-07.9 イギリス留学UK
07.10 マルタ島 Malta
05.11 イギリス UK
05.6 北欧 Scandinavia
05.1 Jamaica&Cuba
04.8 コスタリカCosta Rica
04.6 イギリス UK
03.11 スペイン Spain
03.5 韓国 South Korea
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ライト&ルイス

部屋で紅茶を飲みながらBBCニュースを聞いていると、突然激しいノックの音が。エムレイうるせーと思いつつ「入れよ!」と声をかけてるのに部屋に入ってこない。ドアを開けるとエムレイではなく、天井につかえそうな年配の大男が立っていた。「ライトの点検に来たんじゃよ。」

おお、そうであった。洗面台の上のライトが切れていたのだ。このライト、引っ越して来た時すでに切れていて、必死で電球を交換(いや、ホントにこの交換は大変だった)したのに3週間後にまた切れてしまったのだ。ムカついて寮の事務所に行くと「修理センターに連絡するから数日待っとけ」と言われたのだった(せめて替えの電球くらいくれよ~・・・)。

大男は上記の顛末を聞いて、「どれどれ、あーこりゃライトごと交換しないとダメじゃね。ここの設備はどれもこれも古くてのう、このライトなんかきっとワシより年寄りじゃよ、ワッハッハッ」それはありえねーって!

ということで、10分ほどでちゃちゃっと交換してくれた。新しいライトの何と明るいこと!思わずシンクの汚さが目に付いてごしごし磨く羽目になってしまったが、もう大満足。

話は変わるが、今朝、不思議な夢の途中で目が覚めた。大学時代に憧れてた人から急にプロポーズされて、結婚して彼の家族と同居することになるのだが、それが京都の由緒正しい呉服屋か何かで、姑とか小姑にいびられながら健気に耐えるお話。・・・昼メロか!?

何でこんな夢見たのかさっぱり分からない。この人のことは自分でもおかしいんじゃないかと思うほど好きだったけど、ここ10年位は思い出しもしなかった人だし、今は結婚してカナダのどこかにいるらしいという消息しか知らないし。(そしてもちろん彼の実家は京都の呉服屋ではない。)でも、目覚めてから昔のことをいろいろ思い出して、今イギリスの大学院で勉強してるということがどれほど貴重なことか、改めて思い知った。この時間、無駄にはできない。としみじみ思って、今日は久し振りに真面目に勉強しました。

その後、買出し。今日こそは、と、隣町ルイスのスーパー、テスコに行った。エムレイから28番のバスに乗れば行けると聞いていたが、一体どのくらい乗ればいいのか、どこで降りればいいのか、そもそもルイスとはどんな町なのか、・・・その辺がまるで分からない。二階建てバスの一番前に座って困ったなーと思ってると、通路を挟んだ隣の席に、6歳くらいの金髪碧眼のかわいい男の子が座った。こちらを見てちょっと恥ずかしそうにニコッと笑う。こっちの子どもって天使みたいだ。それからフンフン鼻歌を歌い、お菓子を食べてゲップをした。こっちを見て「エクスキューズミー!」と照れくさそうに笑ってる。かわいい。

そうこうするうちに、これはどうやらルイスらしい町並みが見えてきた。ブライトンと違って、おとぎ話にでも出てきそうな可愛い町並みである。お城もあるし、こりゃ観光地として売れるじゃん、と思うのだが、もちろんガイドブックに出てるはずも無い。その辺が、イギリスの地方都市の底知れぬ所だ。じゃなくて、ふところの深さだ。こんな素敵なとこにスーパー目当てで来てる私って何だろう・・と、ちょっと自己嫌悪に陥っていると、「バーイ!」という声。顔を上げると、隣の男の子がニコッと笑って降りて行った。まあ、何てしつけの良い子でしょうか。

・・・で、私はどこで降りればいいのかなー・・・。

28番のバスは、ほっとくともう一生ブライトンに戻れないほど遠くまで行ってしまうので、何とか早いうちにテスコを見つけたいのだが、気のせいか、いや明らかに、どんどん町外れに向っていく。ど、どうしよう・・・。と思った時、向こうの木陰にチラッと「TESCO」の文字が見えたような気がした。これや!と思ったらもうバス停を過ぎていて、結局1つ停留所を歩いて戻ることになった。

えーっと、さっきこの辺に見えていたはず・・・あ、これこれ。ん?あれ!?・・・ええーーーっ!!
目の前に現れたのは、「テスコ・ガソリンスタンド」。やっべー、間違えちゃった!!

仕方なくスタンドの人に、「あのお、スーパーのテスコってここからどうやって行ったらいいでしょう・・・」と聞く。大笑いされるかと思ったら、「ちっ、またいつもの質問か」みたいな顔をして「すぐそこだよ!」なんと、そこから徒歩1分の所にあった。木々がじゃまして見えなかっただけだった。

そこは恐ろしく巨大なスーパーであった。駐車場を突っ切るだけで5分かかる。店内はとにかく広大。そして明らかに近隣のどのスーパーより安い。他のスーパーで「これはテスコと同じ値段です!」という自慢気な宣伝文句を時々見かけるので、さてはテスコが一番か、と思ってたが、まさにその通りであった。

どっさり買い込んでバス停に戻る。えーっと、帰りは向かいのバス停だから、あ、あそこね。
うっ・・・。寂しいわね・・・。

さすが町外れだけあって、道路脇にぽつんと、立て札みたいなバス停が立ってるだけ。あとは野原である。でもまあ、時刻表もぶらさげてあるし・・・と覗き込んでびっくり。何と28番のバスは、日中は30分に1本、そして夜は1時間に1本なのであった。げっ!!

いつも大学からブライトンに出るのに使ってるバスは、日中は5分に1本、夜は10分に1本、そして24時間運行なので夜中だって30分に1本走っている。てっきりそれと同じだと思ったあたしのバカバカ。焦って時計を見ると、ラッキーなことにあと5分後にバスが来る予定だった。

とりあえず、寂しいバス停でぽつねんとバスを待つ。辺りは真っ暗で誰も歩いてない。トトロの猫バスでも来そうな雰囲気だ(それはそれで嬉しいけど)。も、もしかして危ないんちゃうか・・・?
いきなり車が止まってトランクに押し込まれても、後ろの藪の中から吹き矢が飛んできて殺されても誰にも分からない状況である。やべーっと思ってると、向こうの車道沿いにジョギングをする華奢な女の子の姿を発見。あー良かった、こりゃ安全な町だわー。

となると、次はバスがいつ来るかだ。もうとっくに来る時間は過ぎている・・・。もしかして、私が来る直前に行っちゃったのでは・・・!?あわてて時刻表を見ると、次のバスは1時間後。ど、どうしよう・・・。さっきから空のタクシーを時々見かけるけど、安全かどうか分からないし、ここから家まで乗ったら恐ろしい値段になってしまう。確か、ここから15分くらい歩くと駅があると聞いたから、最悪それだなー。でもこの重い荷物を持って15分も歩けない・・・。

とても悲しくなってきた所へ、彼方から2階建ての車が近づいてくるのが見えた。もう涙出るかと思った。

無事家に帰り着くと、エムレイが気合の入った格好で出かけて行くとこに出くわした。「おー、出かけるんだ?」「オマエ、今日を何だと思ってるんだ、金曜の夜だぜ、ハハハッ!」・・・どうやら 『オレってモテモテ~♪』とか思ってるらしいけど、ハウスメイトの韓国人の女の子、スンヒーに「あーあ、さっきカサノバが出てったね。ところで、あのキプロス男の名前何だっけ?エミー?」
とか言われてるとも知らず・・・。

確かに金曜の夜なんだけど、私は明日朝からRCワークショップがあるので、今日は早く寝ないと。と、急いで食事を取っていると、アンジェラがキッチンに下りてきた。あ、あんじぇら・・・。バスローブ姿・・・。エムレイが見たら即鼻血出してぶっ倒れそうな悩殺ファッションだが、本人はそんな自覚無いらしい。無邪気にバスローブ姿で植木の手入れをしている。私でも鼻血出そうだ。

それにしても、なぜイギリス人はハダシで歩くのだろう・・・。私なんか、お風呂上りは絶対そんなことしたくないけど。だって床、ドロだらけなのに・・・。普段のスリッパと風呂上りのスリッパを使い分けるケッペキ主義の私から見ると、アンジェラの姿は別の意味でぶっ倒れそうだ。まあ、私も1年後には普通にハダシ女になってるかもしれない。明日何が起こるかなんて、誰にも分からない・・・。

今夜はそんな夢を見てみようか。
by bancho55a | 2006-10-06 00:00 | 06.9-07.9 イギリス留学UK