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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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07.9- イギリス生活 UK
10.1-2 モロッコ・エジプト
09.12 ハンガリー
09.11 トルコ・ギリシャ
09.3 ダブリン
08.12 プラハ
08.11 クロアチア
08.10 リヨン
08.08 チューリッヒ
08.6 アムステルダム
08.6 バルセロナ Barcelona
08.5 ベルギー Belgium
06.9-07.9 イギリス留学UK
07.10 マルタ島 Malta
05.11 イギリス UK
05.6 北欧 Scandinavia
05.1 Jamaica&Cuba
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6人の怒れるクラスメート

今日は、授業中に、先週提出したレポートの序文と結論部分を書く、ということをやった。1時間のうちに両方を仕上げ、提出して終わり、なのだが、全く時間が足りず、6人のクラスメートのうち、書き終えたのは1人だけ。それでも先生は「もう時間だから」と、強制的に取り上げる。これにはクラスメート全員の怒りが爆発。

もともとうちのクラスメートはなぜか6人しかいない上に(他のクラスは12-14人)、全員がかなりの英語力を持ち(私を除く・・・)、しかも強烈に個性的。

イタリア女のEは、ここに来る直前までエチオピアで働いていて、することなすことアグレッシブ。陽気ないい子なのだが、普通に話していても、怒っているようにしか聞こえない。イタリア男のMは、博士号取得を目指す秀才、ここ1年ほどは英語で教育を受けているため、何か質問されると学者のようにとうとうと自論を述べる。が、なぜか授業中に必ず2回はフラッと断りもせずに外に出て行く。どうやらトイレに行ったり、飲み物を買ったりしているらしい。

日本人女のRは、他の日本人の子も「えっ、あの人日本人だったの!?」と驚くほど日本人離れしていて、Eに負けず劣らず主張が激しい。イギリスで1年学び、直前までマレーシアで働いていたので、英語もかなりできる。スロバキア男のNは既にロンドンに3年住んでおり、彼らに比べるとだいぶ普通だが、授業中にパンを食べる。一応隠そうとする素振りは見えるが、バレバレでよく先生に「またパンかい」とか言われている。(見つかってももちろん謝らない。)

南アフリカ女のPは、英語はほぼネイティブ。私と同い年で、落ち着いた人格者だが、なぜか必ず、授業に15分ほど遅刻して、しかも走らず悠々と歩いて登場する。(遅刻してももちろん謝らない。)

みんな、まあちょっと、というかかなり変わっているのだ。イタリア人は2人とも、しょっちゅう授業中にゴミ箱にごみ(紙くずやバナナの皮、リンゴの芯など)を投げたり、歩いて捨てに行ったりするので、気が散ってしょうがないし。毎日幼稚園に通ってるような気がするのは私だけだろうか。

・・・ということで、この5人が先生に口答えするすさまじい様子ときたら・・・!いまにも戦争が始まりそうだ。先生も売り言葉に買い言葉といった感じで、生徒が「だいたい1時間半あるはずなのに1時間で終わらせるから悪いんじゃない!」とか言えば、「1時間あれば十分よ!それにあなた達は最初にそれで納得したじゃないの、いまさらそんなこと言ったってダメよ!」と、受けて立ってしまってる。

最後には「だいたい手書きしろってのがいけないのよ、あたし字汚いんだから!」とか、子供の喧嘩レベルに下がった所で、先生が「午後の先生が本来の担当なんだからそっちに相談しなさい、じゃあまた明日。」と強引にまとめて教室を出て行く。もちろん、「はい、ではまた明日!」なんて答える生徒はいるわけなく、完全無視。あーあーあ。

まあ、そういう私もかなり怒っていた。そりゃ、時間内にできなかった私達が悪いのだけど、他のクラスは手書きじゃなくてパソコン持込OKとか、資料も全部持ち込みOKで(うちのクラスはどちらも持ち込めない)、かなりやりやすい環境だと聞いていたし。それに、もともとこれは論文を書く能力を養うための授業で、1時間にどれだけ書けるかを競う授業ではないはず。提出した序文と結論は変更してはいけないことになっているので、今の時間に結論が書けなければ、最終的に結論無しの論文を提出するはめになってしまう。そんなナンセンスなことってあるか??

そして午後の授業が始まった。午前の先生は若い女性で、感情のコントロールがうまくない人だが、午後の先生は年取った男性で、常に落ち着いて全体を見られるタイプの人。生徒達もランチタイムを経て落ち着いたのか、午前の授業の不満を落ち着いて先生に伝えている。先生は「ふむ。」と考え込み、「なるほど、持ち込み不可というのは少々おかしいね。しかし実の所、私は、序文と結論を書くのには1時間で十分だと思っているよ。」と静かに話す。

午前の先生と言っていることは全く同じなのだが、クラスメートは全員フムフムとうなずいている。な、なんだこの違いは!?すごい。言葉に説得力があるとはこのことか、亀の甲より年の功か。そして、午前中に書き終えた生徒に向かって、「あなたは、これから残りの生徒が続きを書くことに異論はあるかね?」と聞く。「いや、もちろんありませんよ」とその生徒(ちなみに、イタリア男のM)。「では皆さん、続きを書きなさい。そして、Mはこちらの部屋に来なさい。午前中に提出したものについて、詳しくコメントと修正を入れてあげよう。」

かくして、全員納得の元に一件落着。見事である。ああ、年を取るって素晴らしいことですねえ。
by bancho55a | 2006-09-13 00:00 | 06.9-07.9 イギリス留学UK