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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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トルコ・ギリシャ旅行~第1日・ギリシャへの道

11月14日(土)

今回の旅は波乱万丈だったわけですが、もうそりゃぁ、初日のしょっぱなから全開でした。

まず、前夜、飲んで帰宅した番長は、ハウスメイトを起こさないようにゴソゴソと荷造り。旅慣れしてるくせして要領の悪い番長、たいてい旅立ち前夜はほぼ完徹で準備することになります。

今回も朝の3時頃まで荷造りを。冬場に2ヵ国10日間の旅行なのに、いつもスーパーに持ってく小さなキャリーケース1個で済まそうというのがそもそも間違いなのですが、飛行機に荷物預けたくないので仕方ありません。(格安航空のヒミツその2、預け荷物は有料。)

さて、2時間の仮眠をとって朝5時に起きると、外は猛烈な嵐。そう、この日、番長の旅立ちを祝うように、「今年最悪の嵐」がロンドンを直撃していたのです。あーあ、「嵐を呼ぶ女」の伝説がまた1個増えちゃった。

ため息をつきながら携帯のアラームを止め、ついでに最後の充電を終え、何気なく携帯をまた開くと、

「ん?・・・・」

「んん?・・・・・」

「ギャァーーーーッ!!」

なぜか、携帯の画面が真っ暗・・・というか、ぼや~~~っとグレー。何も表示されてない。

「えっ、何で何で!?さっきアラーム止めた時はちゃんと表示してたのに!!」

焦りまくるが、何をやっても画面は戻ってこない。番長の携帯は2つ折で、折りたたんだ状態だと、表面の小さいスペースにちゃんと時刻が表示される。でも開くと、、、「無」。

しかし直してる時間はなく、とにかく携帯、充電器、トルコ用コンセントのアダプタの3点セットをバッグに投げ入れる。そして大方の予想通り、この3点セットは10日間の旅の間、ただの

「ゴミ」

と化したのでした。いや、ゴミならまだいい。憎たらしい事にアラーム機能は残ったままで、電源オフにしててもその時間になると巨大な音で鳴り響いてしまう。飛行機の中でこれやられたら絶体絶命やん!アテンダントさんに首根っこつかまれて、高度5千メートルから「ポイッ!」て投げ捨てられる~~~!!

ま、そんなに妄想をたくましくしてるヒマもないのであった。

さて、旅行の前にゴミ(こちらは真のゴミ)を捨てたいので、ゴミ袋とキャリーケースとバッグと傘を持ち、ヨロヨロと外に出ると、、、もう、ものすんごい暴風雨。玄関口にある巨大ゴミ箱のふたを開け、ゴミ袋を投げ込むと、暴風でフタがバタン!としまった。かろうじて手を引っ込めたものの、

「うぎゃぁーーー汚い!きたなぁいーー!!」

フタの裏は、何年分ものカビが生えていたのか、一瞬のうちに豪雨にさらされて溶け、番長の手に不可解な真っ黒のヌルヌルが・・・

「イカ墨・・・?」

だったらどんなに良いか。

まあ皮肉な事に、ショックで手を見つめている間にも、豪雨が洗い流し、あっという間にきれいになってしまった。

「とにかく駅だ、駅に行くのだ・・・!!」

暴風吹きすさぶ闇夜の中、キャリーケースとバッグと傘のバランスを取りながら歩いていると、予想通り

「うぎゃぁぁぁーーーー!!」

傘、崩壊。

この傘、既に2本ほど骨が曲がっているので、旅行の帰りに捨てて帰ろう、と持って来たものなのだが、まさか行きのしょっぱなで捨てる状態になってしまうとは・・・。

駅までたった7分の距離だが、到着した頃には、プールで1時間泳いだ後のような、素敵なずぶぬれ状態であった。この嵐で電車止まらないか!?と心配だったが、いつも遅れてばっかりの電車、こんな時だけ非常に正確に運行中。なんでやねん。まあ、文句を言うところではない。

1時間弱で空港到着。かなり時間に余裕アリでほっとした。時間つぶしに空港内のショップをぶらぶら。そうそう、空気枕が欲しかったんだ。でもきっと、外の店より中の免税店の方が安いわよね、イギリスの税金は15%(来年1月から17.5%)だし・・・
と思ったのだが、うーんやられた、免税店は「正価」から15%引きで売っている=英国内(外の店)で買うより高い!

ちょっと悔しくて買うのをためらったが、トルコでバスに乗るなら枕は必須。(実際、トルコ人にすごく羨ましがられた。)ちょうど外の店では売ってない商品を発見したので、それを購入。←変な意地張ってます。

そろそろ搭乗時間なので、イージージェットのゲートへ。さっきまで雷が鳴ってたが、ちょうどおさまった!ホッとする。ところで、格安航空会社のヒミツその3は「自由席」。ええ、座席は早い者勝ちです。・・・のはずが、今回はなぜか事前に決められていたので、いつものようにダッシュせず、優雅に飛行機に乗り込む。

3時間半でアテネ着。さ、これからこの空港内で3時間半つぶさないといけないの^^;
ぶらぶら歩いていくと・・・さすがギリシャの空港、上階にミニ博物館が!レプリカも含まれてますが、なかなかちゃんとした博物館でした。もちろん無料です。
トルコ・ギリシャ旅行~第1日・ギリシャへの道_e0018350_1084833.jpg

それに加え、無料のインターネットがあちこちに。しかし故障も多いし、たいていふさがっている。となると、免税店巡りか・・・貧乏な番長は基本的にウィンドーショッピングですが・・・。あ、そうそう、両替しておこう。フフン、ギリシャは3度目だから慣れてるのよ、あたくし。通貨はドラクマでしょ?

・・・。

「なんでユーロなのーーーっ!!」

(・・・ガイドブック読んどけよお前。)

ああ、ユーロなんて自宅にどっさりあるのに!(すみません、ちょっと見得張りました。「どっさり」じゃなくて「ちょびっと」。)ああ、持ってくればよかったよ~~~(涙)

仕方なくATMで多少のユーロを引き出し、腹が減ったのでご飯を食べようとするが、「ギリシャ名物の美味しいレストラン」なんて空港に期待しちゃいけねえよな。

うろうろしているうちに、フードコートにサラダバーを見つけた。あ、野菜食べたい~~。近くの店のおばさんに「あれいくらですか?」と聞くと、「小さい皿で8ユーロ、大きい皿で12ユーロよ。」と、メニューを片手に身振りで必死に説明するおばさん。そこへ、何の関係もない通りすがりのおじさんが割り込んできて、

「αβγδπθΩ・・・!!」

・・・ごめんなさい、番長はギリシャ語できないんです。ギリシャ文字も読めません。

おじさん「ミックス!ミックス!」

と叫びながら、サラダバーの品をあちこち指差す。あ、あの、、、サラダバーの仕組みはよくわかってるので、わざわざご説明いただかなくても・・・^^;

どうやらギリシャ人はおせっかい、じゃなかった、とても親切で、しゃべりたがり、じゃなかった、話好きな人達らしいです。

そうこうするうちにクレタ島行きの飛行機の搭乗時間です。

飛行機は何事もなく1時間弱でクレタ島第1の都市、イラクリオンに到着。地球の歩き方によると、出て真っすぐ歩くとバス停があるそうですが、、、ないです。^^; 係員もいないし、困ったなぁと思いつつ、出発ターミナルまで歩いていってうろうろしていると、タクシーの運ちゃんに声をかけられる。

「タクシー?」
「あ、いや、いいっす・・・っていうか、えへっ、バス停ってどこ?」

嫌な質問だろうが、運ちゃんはニコニコと「あっちだよ!」と教えてくれた。なるほど、到着ターミナルから真っすぐ、じゃなくて出発ターミナルから真っすぐ、なのね。

さて、バスのチケットはどこで買うのだろう・・・と、小屋みたいなとこで聞くと、「1ユーロ。」あ、ここで買うのね。お札を出すと「それじゃムリだからあっちに行け。」と、ちょっと先のキオスクを指差す。そちらでチケットを買い、市内行きの市バスを探す。ええ、貧乏旅行の基本ですね、「空港からタクシー」でも「リムジンバス」でもなく、「空港から市バス」。でも夜で暗くてよく分からない・・・^^; やっと見つけ、・・・ってバスを見つけたんじゃなく、番長以外のバス待ちの人を見つけ(なんてさびれた空港なんだ・・・^^;)、教えてもらう。

バスはすんなりと来て、一路、市内へ。さて、バスターミナルで降りないといけないんだけど、それってどこかなー。ガイドブックに「空港から10分」と書いてあったので、10分前後にキョロキョロしていると、いきなり乗客から話しかけられた。まだ高校生くらいの真面目そうな男の子である。

「すみません、あなたは中国人ですか?」

ああ、定番の質問だわね。

番「いえ、日本人です。」
客「そうですか。実は、日本語で読んでもらいたいものがあるんですが、良いですか?」

ええー、なんだろう?ソニーのウォークマンの説明書(そんなんとっくに訳されとるわい)?日本の文通友達からの手紙(時代錯誤すぎじゃん・・・)?はたまた新手のナンパ!?だめよ、年の差が・・・と、瞬時にいろんな妄想が頭を駆け巡ったが、

男の子「これを。」

と、差し出された本を見て納得。

あ、、、エ○バの証人でしたか。^^;

そこには、番長の堕落しきった魂を救えるはずの尊い御言葉が、各国語に訳されて書き連ねてあったが、、、

番「結構です^^;」

自ら救いを放棄。代わりに、

番「あ、ところで、バスターミナルってどこか知りません?」

ああ、なんと世俗にまみれた番長!!

しかし心正しい少年は「あ、ここがバスターミナルですよ。」と、ちょうど着いたバス停を指差した。

番「有難う!じゃね!」

しかし降りてみたものの、そこはどう見てもただのバス停。ターミナルの建物らしきものは全く見えず。

(あのやろー、番長が救いを断ったからって意地悪したな!)

と、ばちあたりなつぶやきを漏らしつつ、そこに立っていた女の子に聞いてみる。

番長「バスターミナルはどこ?」
女子「あ、ここがバスターミナルよ!」

どうやらギリシャ人は英語の「バスターミナル」=「バス停」と認識しているらしかった。ちゃうねん!

番「えーと、ラト・ホテルに行きたいんですが、どこか知ってます?」
女「あ、知ってるわ!うーんうーんうーん・・・」

どうやら、あまり英語が得意でない様子。

番「ここから遠い?」
女「ノー。えーっとえーっとえーっと、」

と、自分の人差し指と中指を使って「トコトコトコ・・・」と人が歩くジェスチャーをし、

「ウォーク!そう、ユー・キャン・ウォーク!」

とにかく、一度この先の広場まで戻った方が良いと言われ、まずは広場に戻る。これで自分の位置が分かった。が、、、番長は絶世の方向音痴。広場から放射状に伸びる道が、どれがどれなんだかさっぱり分からない。仕方なく、その辺にいる人達に片っ端から聞きまくる。最初は「夜だし、危ないんじゃ・・・」と警戒したものの、どうやらイラクリオンはひっじょーーー!に安全な町らしく、全く問題なかった。

ざっと10人ばかりに道を尋ねただろうか・・・(どこまで方向音痴だ番長)。

「ラト・ホテルなんて知らない」
「英語できない」

のセリフに耳タコになった頃、やっと「道に詳しいけど英語ができないお父さんと、英語ができるけど道を知らない娘」のコンビに出会い、問題解決。お父さんときたら、「ライト、ライト!」と言いつつ左を指差す・・・すかさず娘が「レフト!」とフォロー。絶妙コンビのおかげで道が分かりました。

イラクリオンは小さな町で、地図上は道幅が広そうでも、実は車1台通るのがやっとの細道だったりします。正しい道を歩いている、と信じつつも、どんどん人通りが少なくなり、とうとう番長1人に・・・。不安になってくる番長。くじけずに歩いていたのですが、ふと目の前に

「うげっ」

猫の死体が。別に猫の死体を正視できないほど繊細じゃぁありませんが、さすがにちょっと気がくじけたので、ちょうど角からおじさんが出てきたところで、訊ねてみることに。

「ラト・ホテルはこちらですか?」

このおじさんはボロボロな服を着た工事人風で、かなりイカレた感じで最初は怖かったのですが、一言も英語がしゃべれない代わりにとても親切で、ちゃんと番長をホテルまで連れて行ってくれました。ひどく静かな、でもとても安全な場所にあったラト・ホテルです。ブティック・ホテルだけあってちょっとこじゃれた感じ。フロントでは、ちょっと太目の、全身から快活な微笑が漂ってくるようなおばさんが迎えてくれた。

**「お星さまがたは、しんせつでした」**

・・と、いきなりすみません。番長がまだ小さい頃、番長両親が、世界の童話のリール式テープ(時代を感じるなぁ・・・)を毎晩のように聞かせてくれたのですが、その中で、「七羽のからす」という童話に、このセリフが出てきたんですね。これは、兄さん達を救うため、あてどない旅を続ける女の子が、子どもをむしゃむしゃ食べてしまう怖い太陽から逃げ、「くさいぞ、にんげんの肉くさいぞ」と言う意地悪な月から逃げ、そういう心細さの中で、お星さまがたのところに行くと、「・・・しんせつでした。」という流れでありまして、番長は心細い思いをした後にホッとするようなものに出会うと、このセリフが、あのリールテープから聞こえてきた抑揚そのままに思い出されてくるのです。

まあそんな感じで、親切そうなおばさんの微笑みにホッとしつつ、事務的なことをいくつか質問。番長がホテルに到着して、フロントでする質問はほぼ決まってます。チェックアウトタイムは?朝食は何時から何時まで、どこで?地図はありますか?

そういう質問にすべて笑顔でやさしく答えるおばさん。正直、このホテルは、「ブティックホテル賞を取った」というわりに、設備的に???な所も多かったのですが、このおばさんだけは天下一品、どこのホテルにも負けない感じがありました。

さて、部屋はかなり狭く、写真を撮ろうとしてもベッドのヘッドボードの辺りしか撮れません^^;
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でも、小さいながらバルコニーがついていて、椅子に座って外の海を眺めることができます。うん、ちょっと高くても海側の部屋にして良かったな。
トルコ・ギリシャ旅行~第1日・ギリシャへの道_e0018350_1010131.jpg
トルコ・ギリシャ旅行~第1日・ギリシャへの道_e0018350_10101253.jpg

今日は朝から盛りだくさんでちょっと疲れました・・・。シャワーを浴びて外に出る、、と、、、うう、浴室中が水浸しに・・・。あー、ギリシャのホテルってこれが嫌なのよ~~~。シャワーブースのパッキンがうまく機能してないんですよねえ。

疲れた体にムチ打って床拭きをし、今度こそへとへとになって、フカフカのふとんになだれ込む番長でした。夜ご飯は、機内食で出たクロワッサンで充分。あっ、そうそう、最後に大切なことを!

「もしもしフロントですか?明朝7時にモーニングコールをお願いします。」

携帯なき・・・というか壊れた番長、これから10日間、毎日忘れずにモーニングコールを頼まなければなりません。なんだか10年くらい時代を逆戻りしたような気分です・・・。

では、おやすみなさい。
by bancho55a | 2009-12-12 10:10 | 09.11 トルコ・ギリシャ