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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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トロムソ Tromso

引き続きオスロ観光後、北極圏の町、トロムソで白夜に浸る。

<ムンク美術館>
引き続きオスロ観光。まずは、2日後のホテルに大荷物を置きに行く。それから市庁舎、アーケシュフース城、ムンク美術館へ。日本人の男女2人組が地下鉄の駅でガイドブックを広げている。カップルではないらしい。お邪魔じゃなさそうなので、「ムンク美術館ですか?」と聞いてみる。女性の方が「そうなんです、私は前に行ったことがあるんだけど、道を忘れてしまって・・・分かりますか?」いや、私も分からないから聞いたんです・・・。でも駅を出ると、分かりやすく表示が出ている。3人で行くことにした。男性は大阪の大学教授。女性はその助手で、ノルウェーの研究所に赴任したばかりらしい。教授は物理学専門だが美術好きらしく、話も盛り上がった。

美術館に着くといきなり荷物検査。空港にあるようなX線検査台があり、かなりものものしい。助手の人は「バックパックはダメです。地下のロッカーに預けて下さい。」と言われる。教授の方は「カサはダメです。こちらで預かりますので後で取りに来てください。」私の小さな荷物はOKと言われたが、そのOKが出るまでに、何と3分近くかかった。3分って長いんだよーー!!検査台のベルトコンベアーを止めたまま、バッグの中身映像を凝視する係員。やっとOKが出る。ふぅ~。次に、チケットを買い、そのバーコードを入口のスキャナーにかざす。赤外線探知(?)で、やっとドアが開く。なんでこんなに大変なんだ!助手によると、「叫び」の絵が盗難に遭って以来の措置らしい。まだ見つかってないから当然だよね。この美術館の目玉だったわけだし。億単位の値段の為、闇でも売れないと言われているそうです。

「叫び」が無いとは言っても、入ってすぐの部屋に掲げてある3点の絵は、本当に見事で素晴らしい。中でも「吸血鬼」は出色。ムンクの絵は、とても部屋に飾って毎日見たい絵ではないが、見ているとすごい迫力を感じるし、「非凡な才能」をつくづく感じる。油絵にパステルを重ねるテクニック、血が流れるような流麗な線、いつまでも見飽きない。どっぷりとムンクの世界に引き込まれてしまった。ただ、その他の絵は大したことなく、展示点数も少ない。すぐに出口になってしまい、あれっ?と気が抜けてしまった。

その後、教授たちと別れ、市庁舎へ。内部にはスケールの大きい絵画が並んでいる。市庁舎自体の建築も堂々たるもの。今年はスウェーデンから独立して100周年に当たるようで、その特別展示もあり、ノルウェー国民の誇りを感じる。前出の教授によると、ノルウェーはヨーロッパでも最貧国に近かったが、石油が発見され、今や有数の金持ち国になったそうだ。そのため、EUにも加盟してないとの事。う~ん、この物価高はそのせいもあるのか??

アーケシュフース城でのんびりした後、空港へ向かう。

<トロムソ>
オスロ空港から北極圏の町、トロムソへ。小さい町だが、つい2週間前には、ネルソン・マンデラが主催するエイズ救済コンサートが行われ、アニー・レノックス、元レッド・ツェッペリンのロバート・プラント、ピーター・ガブリエルなど有名ミュージシャンが来ていたのだ。惜しい。今回、もともと南米に行く予定を急遽北欧に切り替えたのは、ひとえに白夜を体験する為だった(ちょうど夏至の休みが取れたので)。というわけで、トロムソ、トロムソ、楽しみ~♪ミッドナイト・サン(沈まない太陽)を見るぞー!!と、意気込んで空港に降り立つ。・・・あ、雨・・・。はぁーー!?あり得ない。ミッドナイト・サンの夢があっさり消え去った。どうやらトロムソは常に天候が不安定で、曇りがちの日が多いらしい。

<北極圏博物館>
とりあえず、空港バスでホテルへ・・・と思ったんだけど、ここから1キロのホテルも5キロの市内も同じ値段らしいので、市内まで行ってしまおう。17:45市内着。考えてみたら、博物館関係は18:00までで、明朝オスロに帰るので、もう見る時間が無い。迷ったが、タクシーを拾い、「北極圏博物館まで!」徒歩10分なんですがね、ははは。ていうか、タクシー高っ!その距離で1500円だった。初乗り1000円近くするらしい。博物館に飛び込むと、「あと10分で閉めるけど、急いで見ていいわよ」と、1000円の入場料を免除してくれる。先に見学していた男の人が「へ?今から見るの?」と言いたそうに顔を上げる。むっとしたが、目が合うとニコッと笑ってくれた。

見始めて「しまった・・・」と後悔する番長。小さくても素晴らしい博物館だった。半日でもかけて見たかった。北極圏の人々の生活が、実物サンプルとともに詳しく展示されている。剥製がまた、かわいい。剥製って嫌いなんだけど、ここの剥製たちには何か、愛情がこもってる。ポーズが自然なのに、いちいちかわいい。アムンゼンの特別室もある。アムンゼンと言えば、北極・南極探検の後に引退したが、「助けを求められればいつでも力になる」とのメッセージを残し、数年後、SOS信号をキャッチして北極での衝突事故の被害者の救助に向かい、そのまま行方不明になってしまったという話を聞いてしみじみ感動したことがある。ああ、そんな話もここで反芻したかった。まあ、仕方が無い。

<ロープウェイ>
博物館を出る。さあ、ロープウェイに行く26番のバスを探そう。・・・いったいどこなんだっ!?私の手元には、バスの運転手からもらった簡素な地図だけ。こういう時はツーリストインフォ・・・とっくに閉まってる。誰かに聞こうにも、周囲に人の姿が無い。途方にくれていると、向こうからさっき博物館にいた男の人が歩いてきた。えーいもうこの人でいいや。「26番のバスの乗り場って分かります?」「26番?うーん、分からないよ・・・僕だって今、この町に着いたんだ」がっくり。

サンキューと言って歩き出そうとすると、一緒に探してくれると言う。おおー、何て親切!彼はクラウスとうドイツ人で、休暇をとってフェリーでオスロに入り、オスロからバイクでノールカップ(最北の地)を目指して北上中だそうだ。すごい、かっこいい!私も男だったらやりたかったなぁー。アルゼンチンやパラグアイ、ペルー、ボリビアなど、南米もバイクで旅行したとのこと。映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」みたいだ。・・・もしやっ!?と期待して顔を良く見直したが、チェ・ゲバラのような美男子ではなかった。残念。

クラウスには私と違って方向感覚が備わっているらしく、初めての町でも良く知っているかのように歩いていく。しかも、ドイツ語とノルウェー語は似ているらしく、地図を見ながら「ここは○○だよ」「このバスの時刻表によると・・・」と、私の疑問を次々に解いてくれる。か、感動ーー!っていうか、これが普通で私がアホなだけか。地図を見るときも、私のように、現在地に合わせてくるくる回したりしない。なんだか恥ずかしい。ははは。

そうこうするうち、26番のバス乗り場も見つかった。でも、深夜にロープウェイで山頂に上がり、ミッドナイト・サンを見るつもりだったのに、深夜のロープウェイはあるが、バスは無いということが判明。タクシーも走ってなさそうだ。さすがの番長も、深夜に山から町まで1時間近く1人で歩く自信は無い。しかもその後、町から4キロ離れたホテルまでのバスが無い。今ロープウェイに行ってもいいが、次のバスまで1時間近くある。とりあえず雨のトロムソは非常に寒いので、カフェでコーヒーでも飲もうということになった。セーター、マフラー、毛糸の帽子の3点セットでもまだまだ寒かったが、温かいコーヒーを飲んで落ち着いた。コーヒーはクラウスがおごってくれた。ダンケ、君はいいやつだ。

<トロムソ橋>
ほっとしたらお腹も空いてきたが、バスの時間があるので、バーガーキングで安いけど高いディナー。その後、バス停へ。しかしバス停が違っていた為、バスが無視して行ってしまう。すごい手を振って主張したのに、ケチ・・・!そこで、どうせなら、観光も兼ねてあの橋を渡ろうということになる。それはトロムソ橋と呼ばれるもので、トロムソ島とノルウェー本土を結ぶ、1キロ以上もある橋だ。
トロムソ Tromso_e0018350_15532048.jpg


まじ!?ガイドブックに渡った人の話は載っていたが、私は渡りたくなーい!でもクラウスに説得され、渡ってみることにした。1人では途方も無い道のりだが、2人でしゃべりながら渡ると、案外あっという間だった。しかも、橋からの眺めが素晴らしい!!トロムソ島の小さな町、ノルウェー本土の美しい町、そしてフィヨルドが一望。
トロムソ Tromso_e0018350_15533192.jpg


しかし下を見るとちょっと怖い。海面から何十メートルだろう・・・恐ろしく高い。しかも足元の隙間から遥か下の海が見える。高所恐怖症ならとても渡れないだろう。鈍感で良かった・・・。

<北極教会>
橋を渡りきったところにある北極教会へ。ここはステンドグラスが美しいのだが、残念ながら閉まっている。23:30にはコンサートで開くらしいが・・・(さすがは白夜の町の時間帯だ。)でも外観もすごい。大きいし、変わったデザインで迫力がある。寒くて片手で撮ったら、傾いた写真になってしまった。トロムソ Tromso_e0018350_15571233.jpgトロムソ Tromso_e0018350_15535893.jpg

ここからロープウェイまでバスで行けるのだが、山頂を見ると重い雲に覆われている。クラウスに「あれだと多分、頂上に行っても雲しか見えないよ」と言われる。そういえば・・・去年コスタリカに行った時、山頂から「神秘的な青い湖」を見ようとして必死で山登りしたのに、白い霧以外何も見えなかった悪夢がよみがえって来た。多分同じだ。仕方なくあきらめる。クラウスが「また橋を渡って帰る?」と言うので、バスも来ないし、「ああ、いいよ」と言うと「tough lady」と笑われる。どうせならタフ・ガイと言ってくれよ。「ロープウェイは残念だったね」と言うので、「うーん、ま、次回があるさ」と言うと、今度は「funny lady」と笑われる。何があってもがっかりしないところが可笑しいらしい。うるさいなー。こういう性分なんだよ。

町に戻って、ホテルまでバスで帰る事にする。夜11時なのにまだチェックインしていなかったじゃん!バスが30分後に出るので、またクラウスとバーに入るが、トロムソ大学の学生の飲み会にぶつかってしまったらしく、ものすごい騒ぎと混みようで、誰もオーダー取りに来てくれない。どうせあまり飲む時間も無いので、ちゃっかり暖かい店内でおしゃべりする。その後、無事にバスに乗れた。クラウスのホテル行きのバスはあと30分後だったので、その辺をぶらぶらするとのこと。考えてみたら、私は自分のバスのことしか考えていなかった。すまん。

<白夜>
バスは4キロの道のりを、ぐるぐる回り道しながら登っていく。タクシーなら直行できるところだが、バスなら400円と安いので仕方ない。運転手さんに「Scandic Tromsoホテルに行くよね?」と確認したものの、あまりにも遠く、しかもほかの乗客は全員降りてしまったので、ちょっと不安。このまま終点まで行ってしまったらどうしよう・・・どう考えても帰りのバスは無いはず・・・とドキドキしていたところへ、運転手さんが「Scandic Tromso!」と叫ぶ。でもバス停に止まらず、ああ、どこへ行くの!?と思ったら、ホテルのエントランスまで乗り付けてくれた。わーい親切だ。「タック(有難う)!」と言ってフロントへ。もう深夜0時を回っていた。「チェックインしたいんですが・・・」と言うと、「番長だね。」そりゃ、どう見ても私が今日最後の客だよな。

部屋はロマンチックでこそ無いものの、明るく広く清潔。窓からフィヨルドと海も見える。インターネットが無料らしいので、メールをチェックしに行く。会社のメールは、とりあえず急ぎは無い。良かった。個人メールの中に、姉からのメールがあった。英語しか打てないが、白夜でーすと自慢メール。でも証拠写真も何も無いので、だから何?という感じではある。その後、明日のエアポートバスとサウナ(またかよ)の予約を取り、寝ようかと思うが、外があまりにも明るい。雨で太陽が出ていないが、まさに白夜なのだ。白夜って、なんとなく薄暗い夕方みたいなものかと思っていたが、こんなに明るいとは!!ふつうの雨の日の昼下がりって感じである。サマータイムの関係で、1時ころが一番暗いらしく、2時を過ぎたらだんだん明るくなってきてしまった。時刻入りの写真を撮る。トロムソ Tromso_e0018350_1556151.jpgトロムソ Tromso_e0018350_15545433.jpg

もう寝ないと。ロビーの白くま君の剥製も撮って、ではおやすみなさい。
# by bancho55a | 2005-06-25 00:00 | 05.6 北欧 Scandinavia

オスロ1 Oslo1

<オスロへ>
ホテルをチェックアウトし、飛行機でオスロへ向かう。1時間弱で到着。オスロ空港は美しい。北欧デザインって感じ。北欧の空港やホテルは大抵、床や要所要所に木が使われていて、美しいし落ち着く。歩いていても足に優しい。ホテルに向かう。まず、予約の答えが出発前に来ていなかったので電話してみると、明らかに「この電話は現在、使われておりません」的なメッセージが流れる。や、やばいかも。駅から1分のホテルなので、行ってみるとどこにもない。あちゃー、つぶれたか。ショック。駅に戻り、ツーリストインフォでホテルを予約してもらう。担当者はとても親切で、フレンドリーなお姉さん。「狭くてもいいから、きれいなところを!そして安いところを!そして駅の近くで便利なところ!」10000円もした。

<さらに高く>
ホテルに行ってみると、狭いけどおしゃれなフロント。ああーーー、がっかり。私の経験で、フロントに金をかけているところは部屋に金をかけていないという大法則がある。予想が当たり、とてもがっかりする部屋だった。まあ仕方ない。どうもノルウェーは相当物価が高いらしく、何をするにもお金がかかって死にそうだった。フィンランドもスウェーデンも高かったが(スウェーデンはまだ少しまし)、ノルウェーときたら!水のペットボトル300円、ビッグマックセットは1000円もする(その代り、パンが焼き立てですごくグルメらしいが)。ちょっと食事するにも、安いランチで1500円、安いディナーで3000円だ。皆どうやって生活しているんだろう。まあ、それだけ収入が多いんだろうし、税金も高いだけに福祉も整って老後は安泰なのだろう。でも旅行者にはつらい。

<ビィグドイ地区の博物館>
ここでも「オスロ・カード」を購入。24時間で3600円。やはり3国のどこよりも高い。さっそく観光。まずはオスロ大聖堂でのんびり。堂内の天井画が大迫力。次にフェリーでオスロフィヨルドを眺めながら、ちょっと離れたビィグドイ地区へ向かう。コンティキ号博物館(ノルウェーの人類学者ヘイエルダールが、南米の民族がポリネシアに渡ったことを証明する為、太平洋横断実験に使用した筏舟。よくこれで横断できたものだ!!)、フラム号博物館(ノルウェーの探検家ナンセンが北極探検で使用、アムンゼンの南極到達にも使用される)、海洋博物館を見学。

その後、少し離れたバイキング船博物館、ノルウェー民族博物館へ行くことに。徒歩20分くらいの距離だが、地図が無く、曲がりくねった道を歩く・・・方向音痴の私はかなり不安。前に観光客らしい男の人が歩いている。声をかけようと思うのだが、足が速く、追いつくのも精一杯。彼の1歩は私の3歩くらいある。苦しい。途中何度も「え?こっちの道じゃないでしょ?」と思う場面に会うが、声をかける余裕は無く、必死で付いていく。・・・と、見事に博物館前に出た。ああ、自分を信じなくて良かった。

<ノルウェー民族博物館>
ノルウェー民族博物館は、フィンランドのセウラソーリ、スウェーデンのスカンセンと同じく、ノルウェー各地の教会や民家を移築した巨大な野外博物館。屋根の上に草花が生い茂った家が可愛い。オスロ1 Oslo1_e0018350_15425746.jpgオスロ1 Oslo1_e0018350_1543896.jpg

また、木造のスターヴ教会は一見に値する。
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スターヴ教会では、日本人のご夫婦に遭遇した。奥様の方が、教会内にある中世の「最後の晩餐」の絵を見ながら、「ほらあなた、最後の晩餐よ。キリストはあの真ん中の人よね。ユダは、ユダはどれかしら、こっち向いてるのかしら。端っこの人かしら。ダビンチの絵から考えると・・・これかしら、あなたもごらんなさいな、ねえねえ」と、うちの母親そっくり。違うところはご主人に丁寧な敬語で話しかけているところか。野外博物館はどこの国でもホッとするいい場所だ。ぶらぶらと歩き回ってから、やっとホテルに戻って寝る。部屋はいかにもヨーロッパのシングルルームらしい、ただの屋根裏部屋。とても狭く、天井近くに窓があるのが、白夜に近いこの町ではつらい。アイマスクをして寝る。
# by bancho55a | 2005-06-24 00:00 | 05.6 北欧 Scandinavia

ストックホルム2 Stockholm2

<さよならヴィスビー>
昨日のサウナが効いたのか、風邪がだいぶ良くなっている。今日もヴィスビー観光。廃墟の続きと、火薬塔、歴史博物館(なかなか良い内容!)を見る。博物館の裏手ではとてもきれいな猫に会う。手触りもふかふか。「お前かわいいなー」と話しかけながらなでていたら、男の人が怪しそうにこっちを見ているので、照れ隠しに「きれいな猫よねー」と言うと、「有難う、僕の猫なんだ。」こりゃ失礼。「ちょうど毛が抜ける時期でね、ホントはもっと手触りがいいんだよー」と、ひとしきり猫自慢されてしまった。
ストックホルム2 Stockholm2_e0018350_15403528.jpg


そろそろ飛行機の時間だ。空港へ向かうバス・・・の停留所はどこだ?ここかな?と、そこにいた人に聞くと、「いや、あっちだよ。ほら、あそこの屋根のあるトコ」。そこに行って聞くと「いやいや違う、バスターミナルだよ。ここから300メートルくらいあるかな」ひえーーーっ、もうバスが来る時刻なのに!そこまで行く時間は無い!もう切羽詰って、昨日お邪魔した旅行会社に再度飛び込み、「空港バスはどこっ!?」結局、もといた場所が正しかった。ちょうどバスも来てほっとする。昨日のバスの運転手さんも間違ったし、ツーリストインフォでも間違ったバス時刻を教えられていた。教訓:優しい人の言葉は疑ってかかれ。

<ガムラ・スタン>
ストックホルムに戻り、観光の続き。王宮に行くが、4時で閉館なのであと20分と言われ、駆け足で観光。まあ、王宮とかってあんまり興味ないんだけど。「豪華だなー」くらいしか感想ないし。その後、大聖堂とノーベル博物館へ。ノーベルの方は、数年間の限定博物館の割には最新テクを駆使した展示で充実している。が、そこまで興味ないので、さくっと見てミュージアムカフェへ。ここでは受賞者が食べるのと同じアイスクリームを食べることが出来ます。メダルチョコと、なぜかほおずきのトッピングのアイス。
ストックホルム2 Stockholm2_e0018350_15411056.jpg


そして、カフェのイスの裏には受賞者達のサインが書かれている。みんな字が汚くて読めない。活字体で書いてくれ。その後、ガムラ・スタン(旧市街)で一番細い路地(写真)を通る。ここは本当に細く、一番端は90センチ程しかなく、両手を広げると両壁についてしまうほどでした。さすが中世の町。
ストックホルム2 Stockholm2_e0018350_1541217.jpg



<小ちゃなプール>
ホテルに戻り、ここでもプールとサウナ。プールでは小さい女の子を連れた家族が泳いでいた。サウナの男・女表示がスウェーデン語のみだったので一瞬わからず、男の方を覗いて、表示をじろじろ見て、どうも「男」らしい、と確認して振り返ると、家族連れのお父さんが私を心配そうに見つめていた。目が合うとこっくりうなずいて、おもむろに「女」の部屋を指さす。てへへ、すまんすまん。泳いでいたら、お父さんが犬を連れてやってくる。へっ、室内プールに犬ぅ!?でも黒くてかっこいい犬。水をなめたくてうずうずしている様子。なでると人懐こく擦り寄ってくる。お父さん「ここのプールは狭くていかんな、10メートル位しかない。君は50往復してやっと運動したと言えるわけさ、はっはっはっ。」その後、プールと健康の因果関係について語り合う。そんな難しいもんではないが。お互いプール好きなので、話が弾みました。でも最後に「じゃあな。」と言って、プールサイドにある私の荷物を持ってってしまおうとしたのにはびっくり。「いやー、すまんすまん、娘が同じようなバッグ持ってたもんだからさ」、と赤面するお父さん。お母さんに向かって「いやーまいったよ、ああ、君がバッグ持ってるじゃないか」とかスウェーデン語で言ってるらしかった。かわいいー。いや、実はただのスリ!?
# by bancho55a | 2005-06-23 00:00 | 05.6 北欧 Scandinavia

ゴットランド島 Visby, Gotland

<絶景>
起きると激しい雨。今日はゴットランド島に飛ぶのに・・・がっかり。でも外出する頃にはすっかり晴れ上がった。体調も昨日より多少良くなっていたのでほっとする。その代り、鼻水、涙、セキが沢山出るようになって、これはこれでつらい。葛根湯を持っていったんだけど、全く効かなかったなぁ~。ところで、今日はスウェーデン南方の島、ゴットランド島へ1泊旅行。大きな荷物はホテルに預け、小さな荷物だけで、ストックホルムの観光の続きを。まずは国立美術館。レンブラントに期待していたのに全く見れず、他に私の関心を引く絵も無く、30分ほどで出てきてしまった。美術好きの私としてはかなりショック。その後、市庁舎の塔へ。塔からの眺めは絶景!!6階までエレベーターで昇った後、自分の足で長~い長~いスロープと階段を登らなければならないけど、その価値は十分あります!一人旅なのに、一歩外へ出て思わず「うわ、すごい!来て良かった!」と叫んでしまった。前を歩いている老夫婦が私を見て笑いながらうなずく。あれ、日本語分かったかな。ストックは本当に本当に美しい街です。
ゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_15301852.jpgゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_15303629.jpg

<ゴットランド島へ>
空港へ向かう。ターミナル5まであるが、どのターミナルか分からず、長い距離を歩く羽目になった。荷物も無いので、自動チェックイン機でスムーズにチェックイン。何と席は自由。前の方の良い席を確保し、1時間弱でゴットランド島最大の町、ヴィスビーへ。

ゴットランドの空港に到着。。。したのはいいけど、一体ここから町の中心までどうやって行けばいいの!?周りは慣れている人らしく、迎えがあったり、レンタカー借りたりしている。ツーリストインフォを探すが、何と到着ターミナルではなく、出発ターミナルにしか無いらしい。といっても徒歩3分の場所だけど。そこに行くと、既に誰かが質問中。どうやら町まで行くバスがあるらしい。他にもあと2名、町に行く人がいた。バスは1時間に1本だが、フライトに合わせたスケジュールなので便利。バスに乗り込み、ツーリストインフォの近くの停留所を教えてもらう。「ここだよ、ほら、あそこがインフォ。」だが行ってみたら「ここは違いますよ、旅行会社です」と冷たく言われてしまった。運転手さんの嘘つきー。でも親切にインフォの場所を教えてもらい、テクテク歩いていく。城壁の門をくぐり、ヴィスビーの旧市街へと入っていく、、、
ゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_1531235.jpg


これまた、何てきれいな町だろう!ストックホルムの都市としての美しさとも、タリンのテーマパークのような美しさとも違う。一つ一つの家が、建物が、個性を持っていて、生活感があるのにとても美しい。タリンほど美しくは無いかもしれないけど、その分、気持ちが自然に入っていけるような町。何でも、宮崎駿アニメの「魔女の宅急便」の舞台になった町だそうです。「魔女の宅急便」は、主人公の女の子が、新しい町に行って、最初は不安だけど、だんだん自分の場所を見つけて溶け込んでいく様子が、自分の一人旅と重なって好きだったのだけど、映画どおりの美しく、かわいらしい町でした。

<Wisby Hotel>
まずは城壁内のホテルにチェックイン。ヴィスビーのホテル予約は本当に難航した。日本で調べて予約したのだが、ガイドブックのホテルは既に満室で、ネットでも殆ど情報は無く、かろうじて見つけた、驚くほど(私にしては)高いホテルに決めてしまった。1泊だからいいや・・と思ったけど、25000円もするホテルなんて、これまでの一人旅歴では最高。しかし、ここは素晴らしいホテルだった。城壁内にある唯一の歴史あるホテルで、部屋がとてもロマンチックでかわいい。
ゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_15313554.jpgゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_15314522.jpg

そして、ホテル内のプールには、中世の柱が残っている。
ゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_1532812.jpg


サウナも心地よく、一緒に入っていたフィンランド人の女性(スウェーデン在住)と話しこんでしまった。東京はきれいだと言うので、いや、北欧の方が・・と言うと、北欧がきれいなのは人口が少ないから当たり前だ、東京はあんなに人口過密なのにきれいだ、と言う。そんなものかな。場所によってはすごく汚いと思うけど・・・。

さて、このホテルのフロントで王子様発見。金髪碧眼で、繊細な感じの超ハンサム。もう、うっとり。前の人の質問が長引いてチェックインできないでいたら、親切にいったん話を止めて私に話しかけてくれるといった心遣いを・・。そして私の番になったら「コニチワ!」いやーん、すてき。(←?)最後にも「アリガトゴザイマス」。ああ、ヴィスビーっていいところね・・・

<ヴィスビー観光>
地球の歩き方によると、ヴィスビーは「廃墟とバラの町」と呼ばれているそうだ。ハンザ同盟時代の城壁も残っていて、町全体が世界遺産に登録されている。ハンザ同盟の力が衰えてから、教会が殆ど壊されてしまったそうだが、城壁内の小さな町を歩き回ると、可愛い家々や木々にまぎれて、至る所に廃墟の教会が姿を見せる。それがとても美しく、ヴィスビーだけで今回の旅行の半分以上の写真を撮ってしまった。
ゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_1532466.jpgゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_15325991.jpg

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特に、サンタ・マリア大聖堂隣の階段を上った所からの眺めは素晴らしい。赤い屋根の家々の向こうに廃墟、そして深く青い海が見える。白いフェリーも停泊中。
この、海に囲まれているという地形が、ヴィスビーの美しさを更に個性的に際立たせていると思う。いつまで眺めていても飽きない美しさだった。ゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_1535742.jpgゴットランド島 Visby, Gotland_e0018350_15352734.jpg

<ディナー>
夕食はサンタ・カタリーナ教会の廃墟隣のレストランで。中世の壁の横の席で、ジャズの生演奏を聞きながらのディナーはとても素敵だった・・が、その塩辛いこと!サラダ、メイン、パン、すべてに塩があふれている。このレストランだけなのか?沖縄も「味くーたー」(味が濃いこと)が特徴なので、島ってそんなものかな?とも思った。
# by bancho55a | 2005-06-22 00:00 | 05.6 北欧 Scandinavia

ストックホルム1 Stockholm1

朝、ストックホルム着。終日観光。

朝6:30にストックホルムに到着。体調は最悪。窓もない船室で、すべてのやる気が失われているのを感じる。とても無理だと思ったが、ベッドメーキングのおばさんにガンガンとドアを叩かれ、ドアを開けて出ろと言われ、仕方なくフラフラと朝食バイキングへ。朝食の席は船の一番先頭にあり、ストックホルムの街並みが近づいてくるのが良く見える。実に美しい街だ。

<白タク>
荷物を担いで下船。中心地に向かうバスが出ているが、私のホテルは中心地と反対側なので、タクシーを探す。この時は頭の中もドロドロで、最悪なことをしてしまった。白タクに、交渉もなしに乗り込んでしまったのだ。200と言われ、そんなものかなあ・・・と、フィンランドを引きずってユーロ感覚で考えていたが、ここはストックホルム。スウェーデンクローネの世界だった。車内でふと、「えっ!3000円以上ってこと!?高すぎ!!」と気づく。しかもあっという間にホテル着。2キロもなかったんじゃないかな。実は、私のホテルは地図にも載っていない場所だったので、事前に相場が分からなかったのだ。取りあえずホテル前まで車をつけてもらってから、「スウェーデンクローネは100しかない、あとは5ドル札(計2000円位)」ということで交渉。運転手は明らかにイヤな顔している。「オレは200って言って、お前はOKしたじゃないか!」「でもこんなに近いのに200だなんてあり得ないじゃない!」まあ、運転手にOKと言った私が悪いのは明らかだが、こっちも体調悪くてムカついてるので引けない。後部席から荷物を無理やり引きずり出し、100クローネと5ドル札を渡して降りる。「次からはちゃんとしろよ!」と運転手の捨て台詞。ハイ、おっしゃる通りです。

<ホテル>
ホテルにチェックイン。ストックホルムのホテルが混んでいて、自力で取れず、旅行会社を通して取ってもらったQuality Nacka。郊外のホテルということで心配していたのだが、ちゃんとしたとこで安心。部屋も広くてきれい。これで朝食つき8200円は安い!窓からの入江の夜景もきれい。
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確かに郊外なので、中心地に出るまでにバスと地下鉄で20分程かかるが、バスはすぐ来るし、郊外だから静かで空気もきれい。病気の私には有難い。また、鉄道でも中心地に行けるようになっており、とても簡素な木造の無人駅がバス停の隣にある(木の階段を下りていくと駅)。ストックホルム1 Stockholm1_e0018350_15111815.jpgストックホルム1 Stockholm1_e0018350_15113281.jpg

本島に渡る橋は昔の勝どき橋のような跳ね橋でした。
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<シティツアー>
体調最悪だが、まともなストックホルム観光は今日しか出来ない。取りあえず昼頃まで寝た後、ストックホルムカードを購入して街へ。72時間で8500円と、こちらもお得。特にストックホルムは無賃乗車が出来ず、しかも交通機関の初乗り450円(!)ということで、十分モトが取れる。まずは、シティツアーに参加しようと思い、ツーリストインフォを探すが、あるべき場所に無い!うろうろした挙句、あるべき場所で聞いてみると、つい最近引っ越したとのこと。キャー。新しい場所に行ってたら、この日最後のシティツアーに間に合わない!インフォは無視して、まずはForexという両替所に直行、1万円両替して、シティツアーの発着所に急ぐ。お金ないと参加できないもんね。ぜいぜい息を切らしながら発着所に行くと、まさにバスがドアを閉めて発車しようとしている、「ま、待ってくれ~!」運転手さんに「さ、さ、参加したいんですけど」「チケットは持ってるか?」「持ってない~」「じゃあ、あそこのチケット売場にダッシュして買って来い!」「OK!」しっかりストックホルムカードでディスカウントしてもらい、ぎりぎり間に合いました。

バスはストックホルムの名所旧跡を回っていく。日本語のイヤホンガイドもついてて便利。合間に流れるのはアバの懐かしいヒット曲で、隣のおばあさんが座ったまま、上機嫌でステップを踏んでいた。かわいいなあ。すぐ踊りだすところはうちの母親みたいだ。それにしてもストックは美しい街だ。どこをどうやったら、こんな街並みをキープできるんだろう??

<スカンセン>
バスツアー後、スカンセンへ。ここは、フィンランドのセウラソーリと同じような野外博物館。行き方はフェリー、というところが島々が集まる街、ストックホルムらしい。またこのフェリー旅が最高!先頭に立っていると、本当に気持ちいい。さてスカンセンは、スウェーデン各地から集めた古い家の展示場で、古い農場や学校、塔などが点在している。建物の中には、古い民族衣装をつけたスタッフが、当時のままの室内で当時のままの仕事(針仕事とか)をしている。理想的な田舎、という感じで、作られたテーマパークであるにもかかわらず、緑が多く、とても自然で気持ち良い。
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もちろんウソ臭い部分も多少はあるが、それがイヤに感じない。園内ではリス、孔雀、ガチョウ・アヒル、その他いろいろな動物に遭遇する。近づいてもなかなか逃げない。スウェーデン特有の、バイキングが建てたルーン文字の石碑もあった。
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<カクネス塔>
その後、ストックホルム全景を見下ろせる高~い電波塔、カクネス塔へ。バスで20分の郊外にあります。バスを降り、森の中の道を歩いていくと突然出現する怪しい塔。でも地上128メートルからの眺めは良かったです。帰りのバス停で、きれいな男の子にバス情報を聞かれる。明らかに観光客の私に聞くな!と思いつつ、デレデレと教えてしまう。が、こいつもゲイだった。ああ、人生ってなんだろう。今日はこれ以上は体力的に無理。中心街に戻って、体に優しい和食店「おなか」へ。久しぶりに店員の女の子と日本語でフツーな話をしてほっとする。スシとギョーザもおいしかったです。
# by bancho55a | 2005-06-21 00:00 | 05.6 北欧 Scandinavia