番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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ファビアン先生

昨日はまた、「お酒でも飲まないと眠れないわ・・・」と悲劇のヒロインを気取っていたのですが、英語学校の仕事が死ぬほど忙しく、夜9時頃にやっと終わり、しかも疲れ果てすぎて、バスを降りるのを忘れて夜のロンドンを大回りするハメになり、かなり遅い時間に帰宅した頃にはぐったり。食事する元気も、お酒に手を伸ばす暇も無く、精神の疲れより体の疲れで、バッタリと死んだように寝込んでしまいました。

そのせいか、朝、6時半に起きたら「これは・・・アカン」状態。極度の疲労感は全く解消されておらず、死にそう。なんとか部屋から這い出して、取りあえず隣室のハファのドアに「今日は体調が悪いから、午前の仕事は休む~」とメモをハッつけて這い戻り、また寝込む。(ハファとは毎日、途中まで一緒の電車で通っているのです。)

その後、朝9時にまた起きて、会社に休む旨電話。それからまた寝込んで、結局起きたのが12時・・・。最近、年のせいか長時間睡眠が出来なくなっていたのに、12時間も寝られて嬉しいんだか・・・ちょっと複雑。でもおかげで、心身ともにすっきりしました。午前の会社の方々、体調管理が出来なくてすみませんです。。。

それから第二の職場へ出かける。何だかんだ言って、仕事すると忙しくて気がまぎれるから本当に良い。しょっちゅういろんな人としゃべってる状態だし。・・・それでは今日も、いつものシャウトから。「悪い男」エミール先生は、なぜか毎日私に会うと、ロックスターのように「バンチョオォォーーー!」とシャウトするのがクセ。なのでつられて私もパワー不足ながら「イミーーーーーーーーーR!」とシャウトしてしまう。そんな学校でいいのだろうか・・・周りの人に思いっきり笑われているが・・・

ところで、先々週から、新しく2人の先生が入りました。イギリス人のアンソン先生とアメリカ人のファビアン先生。この2人、性格が対照的で面白い。アンソンは、「ボーン・アイデンティティ」主演のあの人(名前忘れた)をもっと不細工にした感じで(ごめん)、寡黙で、服装に気を使わず、しかし仕事はプロフェッショナルに地道にしっかり。というタイプ。そしてファビアン先生はすらりと背の高い黒人で、大声で快活に笑い、階段も長い足で4段飛ばしくらいで駆け上るスポーツ万能タイプ。授業は誰もが太鼓判を押す素晴らしさ。そしていつも、とってもおしゃれ。かっこいいメガネに、きれいに揃えた口ひげ。淡いグリーンのセーターも、派手なストライプのシャツも、どんな服でも着こなしてしまうファッションセンス。なんてったって、彼の初日に、女生徒が大挙して受付に押し寄せ、

「もう私たちのクラス、絶対先生変えないで下さい!」
「とても良い先生です!」

と叫ぶのでびっくりしてたら、

「だってー、それにカッコいいんだもんー!キャーッ」
「キャーキャーーッ!」

・・・久し振りに軽い疲れを覚えた一幕でした。

昨日、そのファビアン先生に挨拶の一環で「週末はどうだった?」と聞かれ、いつものように機械的に「ま、悪くなかったわよ」と答えようとしたのだが、つい素になってしまった。

「楽しくて悲しかった。」

ばか、そんな事言ったら、誰だって突っ込むだろ。そのとおり、どーしたんだとあれこれ突っ込まれて、「い、いや別に・・・」とお茶を濁してたら、

「じゃあオレの悲しい週末の話を聞くか?見てくれよ、これ・・・」

差し出した手の甲・・・腫れ上がってる。

「ど、どどど、どど、どうし・・・」
「いやー、殴られてさあー」
「ファビアン、子どもじゃないんだから、ダメよケンカなんかしちゃ。」

先生とはいえ、どうも15歳も年下だと「おっかさん」キャラになってしまう私。

「違うんだよ」

と、急に周りを見回し、ヒソヒソ声で

「オレが黒人だっていうだけでこの有様だよ。世の中には理由もなく黒人が嫌いなヤツがいるんだよな。急に殴りかかってきて、防ごうとしたけど防ぎきれなかったんだ。」

よくある話とはいえ、これはちょっとショックだ。確かにファビアンは穏やかなタイプで、ケンカとはあまり縁がなさそうだし。本当に世の中にはそういうバカがいるんだよな。私達アジア人が受ける差別被害なんか、これに比べれば可愛いかも。。。

で、後日談ですが、翌日、水曜日。学校に行くとファビアンがいない。どうしたのかと思ったら、何と肺が壊れて入院してるのだと言う。どうも英語が良く分からないのだが、胸がつぶれて息ができないので、シリンダーで液体?を2リットルぶち込んだけどまだダメだとか?・・・それって間違いなく、手の甲を怪我したときに、胸も殴られたのでは?ひええーー。

心配なので、携帯にメールしてみたら、明日、X線検査をして、大丈夫なら退院できるらしい。どうでも良いが、そのメールの返事が省略文字ばかり。「see you」を「c u」にしたり、なんていう省略はよくあるけどね。ちょうど良いので、一例として・・・こっちの若者のメールはこんな感じです・・・これでも英語ができない私を気遣ってかなり省略してないのだが。

「Hey u thanks 4 ur txt! Im feeling alittle better, but i need 2 stay at t hospital 2nite n need 2 hav a x-ray 2mora. (途中省略) Hw r u?」

まあこれは分かりやすいと思いますが、いちおう訳(?)すと、

「Hey you, thanks for your text! I’m feeling a little better, but I need to stay at the hospital tonight and need to have a x-ray tomorrow. (途中省略)How are you?」

ではこれはどうでしょうか?

「ll let u no 2mora wot happens coz if I hav 2 stay i wld love 2 c u guys:-D! ll tlk 2 u 2mora. Gd nite.」

もうお分かりですね。

「I’ll let you know tomorrow what happens because if I have to stay I would love to see you guys (^O^)! I’ll talk to you tomorrow. Good night.」
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by bancho55a | 2007-11-27 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

友は去り、友は来る

昨夜の悲しい気持ちを引きずって、大暗黒時代の幕開け、といった感もある今日。昨日はつい部屋で一人で寝酒してしまった。普段は家で飲むことはほとんどないし、1人でやけ酒?なんてこれが人生で2度目。こういう時の気の晴らし方・・・知らないんです、つくづく不器用な人間だと思う。

しかし仕事があってよかったな。忙しくしてると気が紛れる。味気ない話だけど・・・。

昼休みの20-30分はいつも、ネットカフェでメールチェックやブログのアップをすることにしている。しかし鬱々とした気持ちが取り巻いたままの番長。つい、こう、メールのレスが暗くなってしまうのだー。親しい友達に返事を書くついでに「今悲しいー」というアホなメッセージを送ってしまい、またなんだか落ち込む。そんなメール、もらったって嬉しくないじゃんね。あーバカバカ。もう何やっても裏目に出てしまって最悪な感じ。

先日面接に行った会社も見事に落ちたという連絡が入り(予想通り、セキュリティで引っかかった模様。)、想定内とはいえ、またまた軽くショック。もうあかん・・・。夕方、受付でぼんやりと座っている。ああ、暇になってしまうとろくな事考えないんだよね。この先、またこんな出会いと辛い別れを繰り返すのか、結局みんな、私から去っていくんだよきっと。「サヨナラだけが人生さ」とか、トシが思いっきりバレるフレーズとか浮かんできちゃうし。

ふと携帯が鳴る。発信者は「Withheld」・・・日本語でなんて言うんだっけ?非通知?で、これが出る時はまず間違いなく派遣会社なんです。

「もしもし!」

思いっきり日本語で応答すると相手がコケる感触が伝わってきた。

「なんで日本語なんだよー!」

おおー、何と、さっきアホな返信をしてしまった日本人の友達からだった。

「なんかメールが暗いからさ。大丈夫?」

あまり人から親切にされた経験が無いので、仕事中だということも忘れてかすかにウルっときてしまった。そして仕事を忘れたまま、受付で思いっきり私用電話。いいよな、お客さん誰もいないし。向こうで校長がこっちを見てるけど、構うものか。お前だっていつも遊んでるだろ。

私は辛いことがあった時、なかなか人に言えない。本当は誰かに話して、大泣きして、つたない慰めの言葉(すみません・・・でもこのつたなさに、なぜかグッとくるんです。こういう時って、うまいセリフとか、言う必要ないよね)とか言ってもらって、それでもくどくどクダを巻いて、そのうちあきれ果てられて最後には誰にも相手にされなくなる、とかいう経験を一度でいいからしてみたいんだけど、まず最初に、誰にどうやって悩みを打ち明けたら良いのか分からないので、最後まで行くどころか、始まることすらほぼ皆無なのだ。

それだけに、あんなバカみたいなメールに心配して国際電話をかけてきてくれる人がいることに、感動してしまった。しかし、感極まると同時に混雑してくる受付。ちくしょーっ、もっと私用電話させろー!あっちの人にペンを渡し、こっちの人の出席表を探しながら、粛々とそっちの人のテストの採点をする間はしゃべり続けられたが、とうとう問い合わせのお客さんが来てしまい、電話を切らざるを得なかった(っていうか、その前にとっとと切れって!笑)

電話してくれた人、本当に有難う。おかげでちょっと気持ちが上向いてきました。まだ私にも友達がいたんだって分かってとっても嬉しいです。
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by bancho55a | 2007-11-26 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

クリス去る

クリスが3週間のヨーロッパ旅行から戻ってきた。でも2日後にオーストラリアに帰国してしまう。ということで、ランチしようという事に。しかし日曜日なのでどこも開いてない。家の近くのパブに行ってみたが、サンデー・ロースト(こちらの典型的な日曜日の手抜き料理)だけで1人2500円もする。んなバカなー!というわけで、「ちょっと危険な」ストレッタム・ヒルの方まで足を伸ばすことにした。

店はあるのだが、まともな食事を出す所が見つからず、、、うーん、日曜日は安息日なのね。と実感しかけた所で、トルコ料理屋を発見。クリスは短期間トルコに住んでたこともあるので、そこに入ることにした。といっても、薄暗い店内で、客は我々2人だけ・・・。だ、大丈夫か?トルコ料理経験がほとんどない私はメニューを読むのをあきらめてクリスに任せることに。

あまり英語をしゃべれない店主のおじいさんが「よっこらしょ」みたいな感じでグリルの炭火を起こし、肉を焼き始める。ん~、いい匂い!やがて運ばれてくる料理・・・米と野菜を何かの葉で巻いたものと、トルコ風春巻みたいな前菜が2皿、そして(これだけは知ってる)ドネルケバブが1皿とラムを焼いたものが1皿。それぞれご飯とサラダ付きでボリュームたっぷり!そして、肉がおいし~い!ドネルケバブはもちろん、ラムが苦手な私でも皿まで舐めたくなるほどの味だった。これで飲み物まで入れて2人で5000円は安い。

食後、クリスがご主人と話し始める。イスタンブール出身だそうだ。トルコの、ギターみたいな楽器についていろいろと話していた。ご主人も、途中から通訳として参加した小学生の孫も弾けるらしい。クリスはギタリストとはいえ、その楽器はもっとネックが長いらしく、コードの押さえ方が違うのか?難しい、なんていう話から発展して、トルコの深い話なんかですごく盛り上がっている。いつも思うけど、ここがクリスの「人間力」のすごいところだ。29歳とは思えないほど大人びたところがある。・・・またはものすごく子どもなのか、どっちかだ。

やがて、ご主人が何やらお菓子を持ってきてくれた。日本のきんつばみたいな四角いお菓子で、異常に甘い。クリスが「これ、知ってる?」「いや、知らない。何?」「ターキッシュ・ディライトだよ」

おお!これが!小学生の頃、ナルニア国物語を読んでいて、エドが悪い魔女から魔法のプリンをもらってあっけなく懐柔される、というシーンがあったが、訳者あとがきの「原文ではターキッシュ・ディライトですが、日本人にはなじみが無いのでプリンに変えました。」といったような説明を読んで以来、うーん、いったいどんな素敵なお菓子!?と思っていたのだ。そんな経緯から、てっきりイギリスのお菓子だと思い込んでいたが、そうよね、考えてみれば「ターキッシュ」って、トルコの、って意味じゃんね。味は甘過ぎていまいちでしたが、30年ぶりくらいに謎が解けて嬉しい気分でした。

それから、家の近くのいつもと違うパブに寄ってビールを飲む。ここが、とっても素敵なパブだった!広くて天井が高くて、ちょっと気取った感じがしつつもゆったりした雰囲気が居心地良い。奥に広々とした庭があって、とても素敵!最初は庭で飲んでたんだけど、やっぱり寒すぎるので(笑)中に入り、飲みながらPCでクリスの旅行の写真を見る。東欧は私も行ったことがないので、不思議で素敵だった。

途中でバッテリーがなくなったので、私の家で続きを見る。そしてクリスの持ってきた「Hot Fuzz」というDVDを見た。警官のコメディで、軽く笑える感じ。英語が苦手な私だが、今回はみんな癖のない英語を話すし、映像の助けもあって、わりと分かってホッとした。

その後、何だかんだと話をするけど、しかし、もうこの先、お互い会うことがないと分かっているので、かなり寂しかった。私はあと1年は絶対ロンドンにいるし、クリスはオーストラリアに帰って先生になるだろうし・・・。そばにいるのが当たり前な気がしていたが、冷静に考えると・・・どうみてもぜったい、もう一生会わないだろう。「別れる為に人と会う」というのはなかなか無い経験なので、、、クリスの顔を眺めながら、もう会えないんだ、これが最後なんだ、と思ってるうちに・・・つい一瞬、涙ぐんでしまった。

私は初めて会った人と打ち解けるのが得意でないのだけど、クリスは常に私がどうしたいのか、本当にこれで良いのかを聞いてくれるから、普段はなかなか人に言えない自分の好みやしたい事も、わりと素直に伝えることができた。そして自分の傷ついた話、恥ずかしかった話なんかもオープンに話してくれるので、つられて私も辛かった経験や、人に言えないいろいろなことが話せたし、英語の苦手な私がぽつぽつ話すことも、真剣に聞いてくれて、コメントを返してくれた。自分の背丈以上に自分を捉えようとせず、いつも真っすぐに相手の真実を見る人だった。だから一緒にいるといつも、とても安心できて、居心地が良くて、自分がこの先なんでもできるような力が湧いてきた。そんな風に近しくなった人が去るのは本当に、、、心が沈んでしまう。

私は人と会うのが好きで、気のあう人と深い話をするのが一番の趣味だったりする。それがないと生きていけないと思うほどだ。でも、そうやって深い話をすると、その人との絆が深まって、別れ難くなってしまう。日本を出てこっちに来る時も、そういう別れ難い経験がたくさんあった。でも変な話、自分が出て行く方だと、忙しさに紛れたりして、それほど深く辛さを感じないのも事実。それに、日本にはどうあってもいずれ帰ることになるので、またすぐ会えるし、と考えるのも事実。

でも今回は出て行く方ではなく、見送る方。おまけにオーストラリアだなんて・・・この先の人生でも、もしかしたら一生、行かない国。そんな事をしみじみ考えて、何だか本当に悲しくなってしまったのです。

ま、一生会わないとは限らないですね。じーさんばーさんになるまでには、どこかでもう一回くらい、会うこともあるかも。・・・と言いたいとこだけど、現実的に考えて、それまでにお互い相手のことを忘れてる確率の方が高いかなー。

友は去り、また新しい友ができる。・・・つらいけど、それが人生なのかなぁーとしみじみ思ってしまった今日でした。

沖縄の歌で、こんな歌詞があったのだけど(うろ覚えですが)

なまや たげに くぬ若さ あむぬ
思う道あらばたげに たげぬ道 行かな
(ふぃとに んまりたる しるし)
やーんはまれー、我んにんはまいん
とーあんせー
さらば、さらば どぅし

(今はお互い若いのだから、進みたい道があればそれぞれの道を行こう。それが人間に生まれた印なのだから。
あなたは頑張って、私も頑張るよ。それじゃあ、さらば、友よ)

沖縄では「友」の事を「どぅし」というのですが、それが何となく「同志」みたいな響きで、気に入っていたのです。

思い起こせば沖縄に住む前、1週間の旅行を繰り返していた20代の頃、そんな事がよくあった。一人旅で民宿に泊まっていたので、いつも他の宿泊客達と一緒に夕飯を食べ、そのまま大・泡盛大会に突入し、お互い初めて会ったのに、歌い出す人はいるわ、泣き出す人はいるわ、そのまま酔った勢いでみんなで「海行こうー」と浜まで出かけたり、星明りを頼りに静まり返った夜道を歩いたり・・・。そして翌日の昼、一人で誰もいない島の奥を探索してると、昨日のメンバーの一人にばったり会って、挨拶を交わして、「この先、15分ほどで海に出るよ」「こんな実を見つけたけど、なんだろう?」と発見を報告し合い、またお互いの道に戻って行ったり・・・。

楽しかったけど、必ず数日後に別れる時がやって来る。短くても密度の濃い出会いだから、別れる時は、長年の友達と別れるみたいな気がすることもあった。そんな時、いつもちょっと寂しくなって、いつもこの歌詞が心に浮かんだ。

・・・程度こそ違え、今回も同じです。また道が交わるなら交わる。そうでないならこれっきり。でも、クリスと会っている時は本当に自由で楽しかったから、それは本当に満足しています。
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by bancho55a | 2007-11-25 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

同窓飲み

昨日・今日と2日連続で、日本の出身大学の先輩達と飲みに行きました。

1人は、このブログにもたまに登場する、1学年上の「お兄ちゃん」こと、投資銀行勤務のHさん。そしてもう1人はHさんの親しい同級生、Hさん・・・同じやんか!じゃあこっちはHKさんということで。

HKさんも私の1学年上、日本の某有名大学の教授(じゃないか?年齢的には助教授かな?)。理系ベースだけど、かなり文系視点の学問内容で興味深い。出張でよくヨーロッパや英国に来るそうだ。こっちの大学のワークショップに参加し、こっちのNGOで取材もして、英国の進んでる部分を吸収しつつ、日本の情報も交換してるらしい。そして英国に来る度にHさんと飲んでるそうな。先日、Hさんから

「もしかして、HKって知ってる?」
「ええーーーっ、知ってますよー懐かしい~!」

ということで、今度HKさんが来たら3人で飲もうと言ってたのです。

大学時代は一緒に演劇や音楽活動もしていたが、卒業以来、実に18年振りに会うHKさん・・・にゃは。

「全然変わってねーなー!」
「全然変わってないですねー!」

大学のラウンジで会っていたのがつい昨日のことのように、そのまんまの外見。相変わらず長めの髪にラフな格好、身のこなしの軽さは教授というより、どう見ても学生だ。さすが、うちの大学の出身者は、社会のスタンダードに合わない人間ばかり。ま、大学時代はヘビメタに怪しい芝居ですもんね(←私と同じ行動パターン)、そうそう変われるもんじゃないよね。

昨日は中華、今日はイタリアン。いやー、飲みまくった食べまくった。そして、話しまくった!!

Hさんの話は相変わらず経済最前線で面白いし、HKさんは学問最先端。そして私は言わずと知れた、ロンドン底辺生活最前線!いつもながら、淡々と日常の出来事を話してるだけなのに、HさんもHKさんも大爆笑。

久し振りに、刺激のある話ばかりで楽しかった~。前を見て、目標を定めてどんどん進んでる人間は顔が輝いてるなー。いろいろと苦労も多いと思うけど、それよりも面白さの方が勝っているようだ。

しかし、Hさんがいまひとつ元気が無いのが気になった。Hさんの職場は完璧に国際的で、日本人ゼロの環境で、部門代表として日々戦っている。外側とも戦っているが、内側での国際戦争もすさまじいようだ・・・。

「オレさ、とうとう英語学校に通い始めたよ、アハハ。」

帰国子女のHさんが通うのは、もちろん文法や会話の学校ではなく、プレゼン・交渉術だ。「ダメなんだよオレ、英語はできても、頭の中が、思考回路が日本だからさ。」とのこと。「授業でこんなこと習ってさー」というのを聞くと、すごい、なるほど・・・!と勉強になる。しかし、、、そんな交渉術を日常的に使わなきゃならない職場って・・・かなりキツそうだ。

番「でもHさんはすごいですよー、私、イギリス英語さっぱり分かりませんもん。」
H「あ、オレもさっぱり分かんないよ!」

とっても明快に、キッパリと言うHさん。すんごく勇気付けられる言葉だった。(注:「分からなさのレベルが違うだろ?」という鋭い指摘はしないように。)

「オレさ、スコットランド英語はまだ分かるんだ。一番ダメなのが中部、マンチェスターとかあの辺だな。」

そうそう、そうなのー!バーミンガム以北、スコットランド以南は私にとって暗黒地帯でございます。コックニーと並んで、「お前ら・・・絶対英語しゃべってないだろっ!」と断言したくなる地域。

しかし・・・幼少時代をアメリカで過ごしたバイリンガルで、イギリス在住2年超のHさんでも分からないとは・・・ホッとすると共に、前途多難でがっくり来てしまった。2人で「私達、最初にアメリカに行っちゃったから余計ダメなんですよね」と慰めあう。Hさんによると、ヒアリングの際、人間の脳は、聞いたことを再度繰り返し、自分の脳の中にある当てはまる言葉を検索し、見つけ出して理解してるのだそうだ。つまり、その言葉が脳の中に無いと、検索に余計な時間が取られ、空白期間が生じる、しかも分からない、という三重苦になって、応答が遅れる上に、疲れ果ててしまうらしい。イギリス英語から始めた人と違って、我々アメリカ英語から始めた人達は、イギリスでは両言語のストックを持たないといけないので、脳作業が効率良く進まないんでは?なんて思ってしまう。

「大丈夫だよ、こないださ、アメリカ人に『実はイギリス英語が分からなくて・・・』と言ったら、『あら、実は私も分からないんですよ!』って言われたから」

と笑うHさん。まあ確かに、東京生まれの私は、東北弁のリスニングが弱いし、、、みたいな感じなのかな?

英語の苦労話を経て、なぜか恋愛話になった。

男2人「女の人ってさ、いったん別れると、すぐあっさりと忘れるよな。男はそうはいかないんだよな、引きずるっていうか・・・」

番長「いやそんなー、同じですよ。まあ自分が女性の代表だとは思わないけど、私の場合だと、最初はやっぱりすんごく辛いですよ。でも、それに浸ってるとあまりにもつらすぎるから、頑張ってそこから離れよう、忘れようとするんです。」

男2人「いやー、でも結局、ケロっと忘れるじゃん?男は違うんだよな。表面は忘れてても、何かの拍子に、昔の良い思い出がこう、ふっとよぎって、しみじみ思い出したりしてさぁ・・・」

なに!?女はドライだってか?オトコの方が繊細でロマンがあるとでも言うのかっ!?しかも私、男の人のこういう部分ってあまり好きじゃないんです。思い出される対象だったらいいけどさ、自分の前で別の女の事、しみじみ思い出されたらたまったもんじゃないじゃん!?なのでつい・・・

「ふーん。でも、失礼を承知で言わせてもらえば、そこで思い出す『昔の彼女』って、自分が勝手に作り上げた理想像ですよね。」

「・・・」
「・・・」

や、ややっ!何かヤバイこと言ったか!?HさんもHKさんも絶句してるぞ!

一瞬、間が空いた後、

「そ・・・そう言われてみれば、そう・・・かな、理想像か。。。勝手に・・・か・・」
「オレ今、すごいショックなんだけど・・・」
「オレも・・・」
「いやー、番長、言うねー・・・」

ひ、ひええーーー。何気なくポロッと言ってしまったが、かなり攻撃的だったのかしら。
っていうか、ダメ、ダメ!そんなこと言っちゃモテないよっ!女は黙って微笑んどけー!(もう遅い)

なぜかその後も私の毒舌はとどまる所を知らず・・・。「プレゼン術ってすごいですよねー、ブレア見てても分かるけど、あれだけ意味のない事を、とうとうと長時間かけて演説できるんですから」と言った時も2人とも悶絶してた。まあ、批判の対象がHさん・HKさんじゃないので、爆笑されるだけで済んでいたが。

・・・もういい年なんでね、口は慎みましょうよ。・・・ハイ。

HKさんは慌しい出張を終え、無事日本に帰りました。来年も出張で来るそうですので、また3人で毒舌飲みしましょう!(←懲りてない)
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by bancho55a | 2007-11-21 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

今日も面接

また面接のアポが入りました。私なんかに会ってくれようという人がいるなんて、素直に嬉しいです。あまりに面接が入らない上に、天気が悪いので(イングランド中部は昨日(18日)雪でした。ロンドンは今夜カミナリです)、かなり自虐的になっています。といっても能天気な私はそんな鬱な気分が5分ほどしか続かないんですが。

今度は業界的にちょっと微妙・・・なんだけど、条件が破格に良いので受けることにしました。(世の中ってさ、結局、カネなんだなー・・・(遠い目)←ポリシーゼロ。)

場所はロンドン郊外。はるばる1時間45分かけてたどり着くことに。駅からは1キロ超。しかし、しかーし、地図の通りに進むけど、高速とか自動車専用道路に阻まれて、たどり着けないのだ!あちこち迂回してみたけど全く無理。もう面接の時間が迫っているので、派遣会社に電話して、先方の担当者に遅れる旨伝えてもらうと同時に、会社の電話番号を教えてもらい、受付に電話する。イギリス男が出た。

「すみません、今日9時にアポなんですけど、迷ってしまって・・・駅からどうやって行けば良いんでしょうか?」

「徒歩コースなんて私も知りません。駅に戻ってタクシーを拾って下さい」

な・・・なんとな!そりゃ、迷うわけだわ。

電車賃とタクシー代合わせて3000円もかけて、やっと到着。これ、全部自腹やんかー。キツイわもう。いったん駅に戻ったせいで、大幅に20分も遅れて到着。すぐ面接開始。

しかし、派遣会社からは「1年勤務の可能性が高く・・・」といったような話を聞いていたんだけど、モロに「いや、最短で3週間ほどです。」と、「アンタは、ただのツナギ。」扱いでした。にゃんだよー。秘書職なのに、上司にも引き合わせないところを見ると、本当にごくごく短期っぽい。(ま、わたくしもそんな大会社のCEOに引き合わせて頂くほどの人物じゃぁございませんが)そのわりに、パスポートのコピーを取られ、写真を提出させられ、住所確認をされ、誓約書2通も提出させられ、リファレンス3ヵ所取られ、しかもこれから1週間かけてセキュリティ・チェックをすると言う。綿密な素行&興信所調査が入るんでしょうね。うーん、私の経歴から言って、セキュリティ・チェックで一発アウトっぽいな、人権なんか勉強しちゃってる人って、この業界にとって敵とも言えるし。(わたしゃーポリシーゼロなんで、全然敵とは思わないが。)

全く話が盛り上がらないまま、面接終了。もう、いかにもダメやんかー。終了時点ではすっかり、相手から断られる前に自分から断るつもりで、「ちょっといったん考えさせて下さい」まで言ってしまったんだけど、帰りの電車の中で、そういえば3000円もかけてここに来たんだっけ、と思い出した途端に未練が渦を巻いて押し寄せてきた。・・・やはり金の亡者は思考パターンが違う。

結局、派遣会社には「この通勤費じゃペイできないんで、給料○○ポンドで交渉して下さい。それでダメならやめます。」と返事した。日本にいた時の給料+αです。まず間違いなく、断られることでしょう。(それでも相手が最初言ってきた正社員の給与上限から1割以上、下げてんだけどさ。短期派遣だから、さすがにこれ以上は無理。)

しかし、立派な会社でしたよ・・・。お金がかかってそうだけど、成金じゃなくて、機能的でセンスが良いオフィス。すれ違う人々は皆、落ち着いて頭良さそう。20人くらいすれ違ったけど、日本人は一人もいなかった。日系企業なのに、不思議・・・。

ま、こういう世界もあるということで、いいモン見させて頂きました。ちなみに帰り道は、面接担当者に聞いて、スムーズに徒歩20分ほどでたどり着きました。「これ・・・どう見てもケモノ道やろ・・・」という、フェンスと藪の境目の細い道を抜けていくのです。それってフットパスでしょ?地図にないからさ、そんな道。

空気の良い、きれいなところでした。やっぱイギリスの田舎はいいね。(・・・ああ、今日はウォーキングツアーだったんですね!)
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by bancho55a | 2007-11-19 23:15 | 07.9- イギリス生活 UK

かけもち仕事開始

今日からかけもち開始。朝の9時から午後1時まで日系企業、午後3時から7時までこれまで通り英語学校でバイトです。2つのオフィスはドアツードアで45分くらい。これまでより1時間、労働時間が短くなりました。移動は大変だけど、他の面で少し楽になりそう。また、並行して進めていた翻訳仕事も一段落し、一時期より少し時間に余裕が出てきました。

日系企業はあちこちきちんとしていて、気が楽です。まあ、別な面で気を使いますが・・・。
それにしても、この2つの会社の組み合わせ・・・

■ほぼオール日本人vsオール外国人の環境
■静かな会話の続く、微妙な気遣いのある職場vs何が何やらわけわかんなくて大声で主張しまくる職場

そこまででなくても・・・と言いたくなるほど、対照的な職場でございます。我ながら、2つの職場で人格がガラッと変わるのでびっくり(そうでないとやっていけない)。一番大変なのが、2社目の英語学校に着いた直後。まだ前のおっとりモードを引きずってるので、「では次の方どうぞ、いらっしゃいませ、どのようなご用件でしょうか・・・」なんてやってると「ええっ?聞こえねーよ!」とか、すぐ突っ込み入れられる。そ、そうだ、こっちはガラッパチ職場だった、と思い出して(しかも、早口英語モードに切り替わるのにまた1分くらいかかるのだ)、

「はい、これがウチの時間割です。値段はこれこれこうなんでちょっと検討してて下さい。はいっ次の人、英語コースの問い合わせですか?あっエミール、そこの2人はあんたのクラスのトライアルだから一緒に連れてって。ちょっと校長、これにサインが欲しいんでそこで待ってて!」

・・・大和撫子の名が泣くよな。

そしてなぜか、最近身についた面白い現象。自分の行動を逐一しゃべりまくるのだ。何でこうなったのかは良く分からない(多分パトリシアの影響だと思う。)

「ではこれからレベルチェックテストを受けて頂きます。」

今まではこれだけで終わってたのに、最近は

「ではこれからレベルチェックテストを受けて頂きます。これがテスト、このボールペンを使って。そして私はあなたを3階の教室に連れて行きます。そこだと集中してテストに取り組めますからね。えーっと、これと、これと、これ、はい、全部揃ってる、じゃあ行きましょう。ここが2階なんで、あと1階、階段を昇ります。」

なんか、「世話好きのオバサン」ぽくない?でも、こうやってしゃべりまくってると、なんか自分のリズムが出来るし、相手も安心するらしい。相手が日本人なら説明されなくても分かるし、説明されすぎるとウザい内容だと思うのだが。どうも日本人以外だと、たくさんコミュニケーションを取った方が、相手も安心するようなのである。

日本人は単一民族ではないけれど、かなり均質的な社会だから、言葉によるコミュニケーションを取らなくても何となく分かり合えるし、お互い腹を割らずとも、そうそう悪い人や変わった人もいないし、むしろとても些細な、微妙な、言葉では言い表せない個性や違いなんかを楽しむところがあると思う。・・・まあ、私はほとんど東京にしか住んだことがないので、別の場所では別の文化があるかと思いますが。良くも悪くも、複雑な人間性を感じ取る能力が発達してる国だなー、とか思う。

でも、一歩日本の外に出ると、それって通じないんですよねー・・・。

もちろん、ここイギリスにも複雑な人間性を尊重する文化はある。そして私のように英語が下手くそな人間でも、言葉で全てを表せなくても、何となく通じ合あえる部分というのもあるのは確かだ。まずは最低レベルの、「この人好きだな」「嫌いだな」という部分。そして、その上の、「あ、この人、同じ感性を持ってるな」「価値観が似ているな」という部分も、言葉が不自由でも、別の感覚で分かり合えたりする。ただし、分かり合えるまでには、日本よりも長い時間がかかるのだ(言葉の問題を差し引いても)。そして何よりも、まずは自分という人間を広げて見せて、受け入れてもらう、というのが大前提。

英語学校で働き始めた当初は、まだ日本の感覚を引きずっていて、「こんなこと、別に言わなくても分かるだろ。」とか、「説明するまでも無いじゃん」とか思っていたが、そのうち、そうじゃないんだ、ということが身に沁みて分かるようになってきた。まず、一緒に働いているパトリシアが、それじゃ納得しないのだ。彼女はブラジル人らしく、とにかく1から10まで全部しゃべりまくるタイプ。そして、他のスタッフ(校長まで)も「彼女は強いよなー」と嘆息するほど、気が強い。だから、私が実際は分かってるのか分かってないのか?を感じ取ろう、などということは絶対にしない。私がしゃべることは、私が分かってること。私がしゃべらないことは、イコール、分かってないことなのだ。

だから、私が日本人感覚で
「これが○○だなんておかしいよね・・・」
(言外の意味で、「本当は××だけど、△△だから○○なんておかしいよね」というのが含まれている)

なんて言おうものなら、その言外の意味を全部説明してくれちゃう。

「バンチョウ、あなたそんなことも分からないの?それは、本当は××だけど、△△だから○○になってて、それが問題なのよ。」

なんて風に、「あきれたー、あんた鈍すぎ。」なんて調子で説明されちゃうのだ。最初は「いや、普通そんなこと逐一説明しなくても、今までの経緯や言外の意味で分かるだろ?あんたの方が鈍いよ。」と思ったりしたが、これがパトリシアのやり方なんだ、と分かってからは、日本人的奥ゆかしさはやめて、全部説明することにした。考えてみれば、お互い英語もうまくない同士で、いきなり「このくらい分かるだろ?」、と求めてる私の方が、ずっと無理難題なのだ。

それからは、「今日は寒いわねー、ヒーターが欲しいー!」とか、「あー、お客さんが殺到して疲れたわー」とか、ばかげた事でも何でも口に出すようにし、喜怒哀楽を大げさに表現することにした。「分かりやすい人間になる」ことは、異文化の中でサバイバルするコツの一つだと思う。それは去年から薄々感じていたことだけど、ここに来てよけい磨きがかかった気がする(笑)。そして、そうやって何でもオープンにしていくと、どうもパトリシアだけでなく、他の人とのコミュニケーションもうまく行くようになるのだ。自分の繊細さを感じてもらうのは、それからでも遅くはない。コミュニケーションも取れずして、いきなり自分の複雑怪奇さを理解してもらうほうが無理なのだ。

今では英語学校の終業時間、7時近くになると、完璧に裏も表も無いぺらっぺらの人間に変化している。先生に向って「じゃーまた明日ねー!」なんて挨拶すると、その声の大きさに周りの生徒やお客さんがびっくりして顔を上げるほどだ(恥ずかしい・・・)。日本だったら、受付がそんなに叫んだら、周囲の迷惑じゃない!と思うとこだけど、ここだと、顔を上げた人が微笑んでるのが違う。「明るい学校だなー、フレンドリーで良い雰囲気だなー」と感じているらしいのが分かるのだ。

もちろん、20歳代の若い生徒がほとんどの学校で、格式も何も求められない職場だから、というのが最大の理由だということは分かっている。私も日系企業でそんな馬鹿な真似をしようとは思わないし、英系企業でも、業界が違えば、日本と同じような心理戦や奥ゆかしさを求められることもあるだろう。そういう意味で、ここの英語学校で働けたのは自分にとって本当に良かったと思う。40年生きてきて、こういうオープンな人間でいることを求められたのは、アメリカでの1年、沖縄での2年、そしてイギリスでの1年だけしかないのだ。だから、まだまだオープンでいる経験が絶対的に足りない。ほっとくと引きこもり、閉じこもり、表と裏を使い分ける姑息で卑怯な人間(まあ、実はそれも好きだったりするんだが)のままでいてしまう自分にとって、人格形成の場としてとても良い環境にいることは確かだなぁ、などと思う今日この頃である。

この年でまだ人格形成中のトロい人間で、お恥ずかしいんですが・・・えへ。

ちなみに、この後、よしもとばななの「イタリアンばなな」という本を読んでいたら、イタリア人のアレッサンドロさんが、「イタリアだったら、100%言葉によるコミュニケーションがとても重要とされます。・・・自分はどこの誰で何が好きでといったことを、すべて言葉で表さないと伝わらない。コミュニケーションのとり方をそれしか知らないような感じなんです。」と言っている箇所があって、思わず膝を打ってしまいました。日本の恋人たちが、デート中に沈黙する時があるのも不思議なんだそうです。・・・これ、今だとすごく分かる!やっぱラテン系ってそうなのかしら?パトリシアと同じブラジル人の、ハウスメイトのハファも、とにかくしゃべりまくるのだ。何もかも、すべて、ウザいくらいに。例えば、

ハファ「バンチョウ、あなた、2階のエアコンの操作方法分かる?」
番「ああ、あれね、私もやってみたけど、分からなかったの。」
ハファ「そう。あなたが分からないんだったら、私はこれ以上あなたに訪ねる必要は無いわ。」

最後のセリフ、「そう。」だけでいいじゃん、と思った人!?はーい!はーい!・・・はい、皆さん、日本人です。

でも、ブラジル人相手だと、ここまでやらないと、何も通じないようです。うーん、なるほどぉぉ・・・(はっきりいって・・・実はちょっと疲れ気味。)
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by bancho55a | 2007-11-15 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

リッチモンド・パーク・ウォーキング・ツアー

今日は、日本人ウォーキング・グループのツアーの日。ブルーベル鉄道、ケントに続いて3回目の参加です。行き先はロンドン市内、リッチモンド・パーク。手軽に行ける割には、100ヘクタールもある巨大公園で、鹿もいるとのこと。かなり期待できます。

「手軽に行ける」リッチモンド。私の家からは国鉄でヴィクトリア駅に出て、そこから地下鉄で30分ほど。ドアツードアで1時間あればOKだったのですが、前回、クリスと参加した時に電車の接続が悪く、皆さんを20分近くお待たせしてしまったので、今回はかなり早めに家を出てみました。

さて、地下鉄のホームで電車を待つ。このホームには「リッチモンド方面」とちゃんと書いてあるけど、ま、ヒマだし、念のため駅員さんに聞いてみようっと。

番「リッチモンドへはこのホームで大丈夫ですか?」
駅「リッチモンドへの電車はありません。」

どうゆーことやーーーっ!!

番「ど、どど、どっどどうすれば」
駅「次の××行きの電車でハマースミスで降り、バスで行って下さい」

ザザーーーッ。(血の引く音)

マジかよーー。慌てて言われた通り、ハマースミスに行き、バス・ターミナルでリッチモンド方面を探す。4路線もあるけど、バス停が3つに分かれていて、ど、ど、どれが一番先に来るのやら・・・

何とか次のバスを見つけて乗り込む。でもこっちのバスって、「次は~、リッチモンド~、リッチモンドでございます」なんていうアナウンスが無いから不安。停留所にも、日本みたいに親切に次の停留所名が書いてあるわけでもない。ま、リッチモンドみたいな大きな街ならみんな降りるだろうという淡い期待を胸に乗っていると、30分ほどして、いかにも街がリッチモンドらしくなってきた(注:根拠ゼロ)。

とあるバス停で、ゾロゾロと降りる人々。うーん、どう見てもリッチモンド的な人の量だ(根拠ゼロ)。しかしバス停の名前を見ると、「ナントカ通り」としか書いていない。ど・・・どうしよう・・・。一瞬迷ったが、えーい!と降りてしまった。

しかし、周りを見回しても駅らしきものは見えず。やばい、まだ先だったか・・・と思いつつ、近くをうろついていると、「リッチモンド駅はこっち」の標識発見。そこから2分ほど歩いた所でした。するとやはり、あのバス停で正しかったのか。うーむ、やはりシロウトに優しくないぞロンドンのバス。

ところで、バスに乗っている途中、主催者のTさんから電話があった。

「あ、番長さんですか?実は私も電車が無いのを知らず、今、バスの中なんです。ちょっと遅れてしまうかと思いますが、駅でお待ち頂けますか?」

ということで、駅に着いたのは集合時間5分過ぎだったけど、日本人の姿は見えず。そして、ホームはすべて封鎖されている。

(リッチモンド駅が封鎖されてるなんて事前情報、あったかな・・・?)

と不思議に思いながら、やる事もないのでぼんやりと券売機とか眺めていると、お知らせの紙が貼ってある。

「Overnight vandalismにより、駅は封鎖されています」

どうやら、夜のうちに何かの破壊行為を受けたため、急遽封鎖したらしい。しかし・・・リッチモンドみたいな高級住宅街でそんなことがあるなんて・・・いったいどうしたロンドン!?

待つこと10分ほど、日本人達がちらほら現れ始めた。Tさんも間もなく現れるが、まだまだバスで向っている人も多いらしい。取りあえずそこで15分ほど待ったが、このままずっと待つのも・・・ということで、日本人女性4名+道を知ってるマルコムさんで、先に行ってることにした。Tさんは残りの人と、別の短縮ルートで向うとのこと。

というわけで、駅を出て歩き出す。しかし、リッチモンドは本当に高級住宅街なのであった。グループの人々と「素敵~、この辺に住みたいねー」「でも、ここじゃ、フラットシェアなんてやってないわよ、きっと1軒単位の賃貸よー」「月50万以上するんじゃない?」などとヒソヒソ話。

おしゃれな家並みが続きますが、なんと、こんな風に使われなくなった教会をアパートに改造することもあるらしい。素敵なんですけど、・・・宗教的にいいわけ?それ?
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そしてリッチモンド・パーク内へ。石楠花のアーチをくぐりぬけ、ほの暗い潅木の中を進んでいく。
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季節は秋、相変わらずありましたよキノコ。こちらは食用だそうで、マルコムさん、ホクホク顔で採取。
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丘の上からの眺めを堪能しつつ、鹿公園に入ります。
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ノールの城館で見た時ほどの、胸を衝かれる感動は無いけど、頭数ではこちらの方が多い。広い園内をのびのびと駆け回る鹿の姿はやはり美しいです。
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途中で後発隊も追いつき、総勢10名で近くのイタリアンで食事した後、引き続きウィンブルドン方面へと歩き出す。

山登りと違って、ウォーキングは歩きながらいろいろと話せるのも楽しい。しかしいつでもどこでも、日本人が集まると絶対始まる会話がこれ。

「あなたの現在のビザは?」

イギリス在住の日本人にとって、これって本当に切実な問題なんです。

こういうところに集まる人は、基本的に私のように、こちらで仕事を見つけた、という人が多い。日本の会社から派遣されたという人もちらほらいるけど、絶対いないのが「駐在人妻」。ま、駐在員の奥様方は、ウォーキングなんてものに興味を持たないんでしょう。高級レストランを楽しんだり、美術やお紅茶のお勉強をしたり、なんていう高級な趣味を持つ方が多いと思われる(はい、思いっきりヒガミです!私も高いお金払って○○巡りとかに参加してみたいよー、高級レストランやアフタヌーン・ティーのハシゴしてみたいよー。きっと一生ムリ。)

イギリス人と結婚して婚姻ビザを持ってる人や、5年以上在住して永住権を持っている人なんかは、皆からうらやましがられる。ま、誰と比べても一番弱くて使えないビザ保有者は断トツで私なんだけど、他の人も必ずしも安心ではないようだ。

Aさん「私は日本の本社から出向で来ているんです。」
番「いいですねー、じゃあ、ビザの不安は無いですねー。」
Bさん「ええ、でも、ある日急に『日本に帰れ』って言われたら、そのまま帰らなきゃいけないんです。私のビザは書き換え不可なんで。(雇用者が決まっていて、転職が出来ない。転職した途端にビザの残存期間がゼロになる)」

Bさん「私も日本の本社から派遣ですが、書き換え可能です。しかも5年あります。」
番「最高じゃないですか!今のところに5年いて永住権をもらうのもいいし、万一、その前に日本に帰されそうになったら、他に転職できるじゃないですか!」
Bさん「そうなんですけど・・・でも、移民局の対応が最近、いちだんと厳しくなってるんです。私の友達で、私と同じビザを持っていて、2年目に転職した子がいたんです。そして転職先の会社が移民局にビザ書き換えを申請したら、何と断られちゃったんです!残存期間は残り3年あったのに、転職したがために、一気にゼロですよ?転職先の会社もどうしようもなく、日本に帰るか、別の国に行くか選べと言われて、その子は泣く泣く、別の国で今、働いてるんです・・・私も怖くて、転職なんかできません・・・」

これはかなりショックな話。「別の国」もイギリスとは全く関係なく、私だったら、うーん、そこよりは日本への帰国を選ぶなぁ・・・というような場所だ。

Cさん「私はもう在英20年近くになります。」
番「最高ですね。永住権もあって、しかも超有名企業。言うこと無しですね!もうずっとこちらにいる予定ですか?」
Cさん「そうですね・・・というか、日本に帰る機会を逸してしまったようなもんです。今、日本に帰っても、仕事もない、家も無い・・・。それに、今の会社は確かに安定した有名企業ですが、職種でかなり上下の差があります。私は一般事務なので・・・この先もずっと待遇は変わらないんですよ。」

このCさんは日系企業ではなく、大手外資系勤務。周りに日本人は皆無ということで、良い意味で日本人離れした、サバサバした人だった。そして何と、私の大学時代の同級生、Y子と同じ会社。

Cさん「ああ、Y子さんをご存知なんですか?先日、社内の、日本人の集まりで会いましたよ。彼女はすごく上の役職ですよね。彼女が入ってきた時は、ライバル会社からすごく仕事のできる女性が引き抜かれたって、話題になりました。」

ううーむ、さすがはY子だ・・・。ロンドンで頑張ってる日本人の話を聞くと、とても嬉しくなる。(自分が底辺をさまよってるだけにね^^;)

今日は何となく、Cさんと一緒にいる機会が多かった。お互い干渉しないタイプなので、気が楽かも。そして、「ロンドン在住の40歳以上の会」にもお誘い頂いた。年取ってて良かったよ♪

Cさん「クリスマスのご予定は?」
番「えーっと、ギリギリまで仕事で・・・。あとは予定も無いので、家でぼーっとしてると思います。」
Cさん「私もですよ。こっちのクリスマスは日本のお正月みたいに静かだから、自宅にいるのがいいんです。ちなみに去年は、チキンを買ってきて、中に詰め物をして野菜と一緒にオーブンで焼いて、他にもクリスマスの料理をいろいろ作って、あとは自宅でゆっくりTV見ながら過ごしました。クリスマスの時ってね、良質の番組がたくさんあるんですよ。」

うん、その過ごし方も良いかもしれない。どうせ友達いないし、イギリス人は里帰りしちゃうし、外国人は帰国しちゃうし、交通機関は全てストップするからどこにも行けないし、たまには一人でイギリス料理に挑戦してみるか!?

ハタから見れば「な・・・なんて寂しいクリスマス!?典型的な負け犬ね!」って感じだと思いますが、そして私も、これこそ負け犬の王道だと思うのですが、何かちょっと想像して楽しくなってしまいました。さあ、はたして料理初心者の番長が作る、伝統的なイギリス料理は美味しく仕上がるのでしょうか?クリスマスに乞うご期待!

(注:この時点ではすっかりその気だったのですが、いまは旅行を考えてます。)

ウォーキングの方は、リッチモンド・パークを抜け、ウィンブルドン駅で終了。その後、パブでみんなでビールを飲む。私はTさん、マルコムさんと、イギリス人と結婚して20年近くになるDさんと一緒にいろいろ話した。Dさんによると、同じイギリス人男性のパートナーを持つにしても、相手が少しでも日本語が話せるか、日本に興味があるか、で、だいぶ違うらしい。Dさんのパートナーは日本に住んでいたこともあるし、日本語もかなり話せるようだが、マルコムさんはニホンのニの字も知らないらしい。それだけTさんが、普遍的な魅力的を備えているということなんだろうが、それだけにTさんの苦労も大きいようだ。日本文化にも興味ないし、醤油も嫌いだし・・と、共有するものが少ないのはちょっとつらいところもあるみたい。

ロンドンに住んでる日本人は、みんな個性的で、話していて楽しいです。そして・・・皆さん、いろんな形の苦労をしているようです・・・でも、それがその人の味になってるんですね。
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by bancho55a | 2007-11-10 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

面接

今日は午前中に休みをもらって、日系団体の面接に行きました。
これまで、派遣会社からは週に1~2件ペースで仕事の紹介をもらっていたのだけど、どれもこれも全て、履歴書の段階で落とされてばかり。学生ビザ、IGSビザがどんなに嫌われているか、心の底から思い知りました・・・私が悪うございました、はい。

というわけで面接の段階まで行った事ナシ。それが、先週いきなり1件、面接まで進んだのが出たのです。びっくり。政府系の仕事で事業内容も私の専攻に近いし、条件も悪くなかったんだけど、1ヶ月くらいの短期だし、モロにお茶出しとかのバイト仕事。今の英語学校の仕事とも、もうすぐ始まる別の会社の仕事ともばっちり重なってしまい、どちらも今の時点で辞めるわけにはいかないので、涙を飲んでお断りしたのでした。・・・というか、モロ日系企業のお茶出しなら、時給が低くても学校の受付仕事の方が断然面白いし。

そして今週。また1件、政府機関系の仕事の面接が入った。こちらは1年間の契約社員で、給料も良い方だったのだけど、正直、事業内容にまったく、まったく興味が無く、断りかけた。でも派遣会社から取りあえず行くだけ行ってみろと言われ、まあ、面接の練習にもなるかな?と思って行ってみたのです。

場所はシティ。しかも、由緒正しい建物だ。会社の中に入っても、家具調度なんかが、今の学校とは桁違いに重厚(え、比べるなって?笑)。「そうよね、これこそ『企業』ってもんよ!」と思わずひとりごちてしまう。

相変わらず事業内容には興味が無いものの、「上司」はチャレンジ精神旺盛で、ロンドンでこの機関の存在感を高めようというやる気満々の人で、好感が持てた。こういう、新しいことを一から作っていくのって実は好きだったりする。(今の英語学校も、前任者がメチャクチャだっただけに、毎日パトリシアと試行錯誤で新しいシステムを作ったり、前のものを手直ししたりして大変なんだけど、実は文句を言いつつも、それが楽しい時もあるのだ。まあ、前の仕事のせいで生徒から大クレームを受けて、はらわたが煮えくり返る時もあるが。)

それでも、今日訪問した会社は本当に小さい職場で、「上司」と私の2人だけ。日本の本体の出先機関だから仕方ないけど・・・。それはどう考えても、人間関係で絶対行き詰るでしょう?例え2人だけの職場でも、私と仕事感覚が合うタイプ(バシャとか)ならいいけど、多分この人は合わない。「体育会系」・・・それは私が最も苦手とするタイプ。なーんて偉そうな事を言ってるが、つまりは向こうにとっても、私なんかお呼びじゃないはず。

一通り仕事の説明をされた後で、「今からトライアルでこの仕事(資料を和訳してレポートにまとめる)をやってみて欲しいんです。でも、今の時点でこの職場はダメだなと思ったら、ここで断って下さい。」と言われた。

すごく失礼なのですが・・・お断りしてしまいました。

あーあ、バカじゃん?私。今の英語学校の倍の給料なのに、しかも正社員の道につながりそうな仕事なのに、あっさり蹴っちゃって。

でも正直、これから1年間の仕事は、英語力を伸ばすか、有名企業に勤めるか、のどちらかの方向性で絞ろうと思っている(なーんて、何よりもまずは「どこかが拾ってくれれば」の話なんですけど、えへ)。有名企業に勤めるなら絶対日系企業だけど、英語力を伸ばすなら、、、実は日系企業だと難しいのだ。だってほとんどの社員が日本人で、英語を聞いたり話したりする機会があまりないから。今の英語学校は周りに日本人がいなくて、日本語を話す機会が皆無なだけに、つらいけどとっても英語の勉強になっている。

昨日も、久し振りに大家のオンカと電話で話してたら、急に「バンチョウ、英語うまくなったね!」と言われた。「最初に僕と話した時はもっと必死な感じだったけど、今は全然違うよ。」と。・・・最初に話したのは8月だったから、この3ヶ月で伸びたということになる。それは絶対、どう考えても最近の受付仕事のおかげなのだ。

ボキャブラリーが増えたとは思わないし、文法を勉強したわけでもない。強いて言えば、「英語を話すのに慣らされた」というだけ。とにかく、不安だとか恥ずかしいとか言ってられない、多少文法が間違ってても何でもどんどん話さないといけない環境だし、お客さんや生徒を安心させたり、信頼感を持ってもらうためには、こちらが自信を持って話すしかないのだ。

最近、1対1で話す時の、自分のコミュニケーション・スタイルが徐々にできつつある。パトリシアのように、最初から相手を屈服させて自分のペースに引きずりこむのではない(批判ではなく、彼女の場合はこれがものすごくうまいし、良い方向性で説得力が発揮されるのだ)。でも、チビで童顔で虚弱な雰囲気の私がそれをやっても似合わない。私ができることといえば、最初は相手のリズムに合わせて話を聞き、相手の気持ちを汲んで安心してもらいながら、徐々に自分のペースに乗ってもらう方式。毎日20-30人の訪問者と話して、相手の希望を聞きだし、こちらで最も合うものを提供する、といった接客をこなしているうちに、自然に身について来た方法だ。

もちろんそれがうまく行く場合もあるけど、全然うまく行かない時もある。相手によってパトリシア方式と番長方式を使い分けられれば最高なんだろうけど、さすがにまだそこまでエキスパートにはなれない。それでも、昨日みたいに、新しく入った生徒に「バンチョウさん、あなたはとても親切に熱心に相談にのってくれて嬉しかったの。だから、これ食べて♪」なんて、チョコレートをもらったりすると、とっても嬉しくなる。(ちなみに、ロシア人の女の子でした。お金の都合で、たった2週間しか契約できなかったけど・・・)

うちの生徒達の多くは、貧しい稼ぎをやりくりしてここの学校に通っているのに、コーヒーを買ってきてくれたり、自分の食べているクッキーを分けてくれたりと、心の温かさを感じることが時々ある。用も無いのにわざわざ受付に寄って、「ハロー、元気?」「バーイ、また明日!」と声をかけてくれる生徒達。私もつられて、満面の笑みで大きく挨拶を返してしまうが、それがどんなに気持ちを明るく、温かくしてくれることか。

ロンドンには外国人があふれていて・・・たいていみんな、さびしくて心細いのだ。自分がそうだからすごく良く分かる。相手の話をじっくり聞きたくなるのも、自分が誰かに話をじっくり聞いてもらいたい、その気持ちの裏返しなのかもしれない。

今の受付仕事がなかなか辞められないのはそういう事情もある。時給は安いけど、自分にそれ以上のものを与えてくれている、というのが日々実感できるのだ。だからといって、これをずっと続ける気にはならない。いつ、どういうタイミングで辞める時がやってくるのか・・・自分に差し迫った問題なんだけど、何だかヒトゴトのように少し楽しかったりもする。

あ、ちなみに今日、バシャからいきなり

「来週から給料を値上げする。パトリシアは0.5ポンドアップ、お前は1ポンドアップだ。それと、クリスマスと正月休暇の5日間は有給休暇にする。」

という嬉しい提案を頂きました。そういえばここで働き始めてちょうど1ヶ月。時給、たった250円アップですがやっぱ嬉しいワン♪やっと最低賃金をクリアし、日本の派遣社員時代と同レベルまで来たよ~。(って言うと高そうに聞こえるけど、単にポンド高マジックです。ロンドンではこの時給じゃ生活してけません。)・・・しかし、先日バシャの前で「給料の問題じゃありません!」とタンカを切った番長。あの時はかっこ良かったのに・・・やっぱカネかよっ!!

「わーい、有難うございます♪バシャったら、太っ腹!で、来週から私の勤務時間は減らし・・・」

バ「NO!」
番「YES!」
バ「NO!」
番「YES!」

・・・不毛な会話はやめませんか。

バシャ「ったくもう・・・。じゃあ、こないだの候補者に電話して、トライアルに来てもらえ。」

と、ここで話を聞いていた、「受付4名解雇」の輝かしい実績を持つスウィスウィが割り込む。

「何ですって!?バンチョウ、どういうこと?私たちはあなたが好きなのに、何が気に入らないの?いったいどこに行く気なのよっ!?」

こ・・・こわい。。。

「に、にっけい、き、き、きぎょうに・・・」

バシャが「な?」と、スウィスウィに向って思いっきりしかめっ面している。しかしさすがはスウィスウィ、切り替えも早い。3分後には

スウィ「じゃあ、私の知ってる日本人を2人くらい、候補者としてよこすわ。」
バシャ「大学院卒をよこせよ。彼らは何かを成し遂げようって気がある。大卒まではダメだ、あいつらは向上心が無い。」

これは、バシャが折に触れて言うせりふだけど・・・イギリスの大学生ってそんなものなのかしら?ていうか、院卒で受付仕事をする物好きなんて私くらいだと思うぞ。

スウィ「分かったわ。」
バシャ「バンチョウがいる時間に来させろ。バンチョウ、あとはお前が働きぶりを見て、お前が決めろ。」

えっ、あたしが決めていいんかいっ!?ていうか私、人を見る目が無いんですが・・・初対面では特に・・・

来週も忙しい週になりそうです・・・。
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by bancho55a | 2007-11-09 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

神様の祝福

今働いている英語学校の生徒で、Sという不思議な女性がいる。
夫婦で受講しており、ご主人は中~上クラスの、わりと英語が出来る人。見た目も内面も、とても良い人だ。Sはその奥さん。受講手続きの時もほとんど口をきかず、ご主人がすべて代弁していた。英語が苦手らしいので、ご主人のリクエスト通り、初級者クラスにトライアルの無料レッスンで行ってもらった。先生はたまたまハファだった。

休み時間にハファが受付に下りてきて、「さっきのトライアルの女性だけど、私のクラスでは無理だわ。今日から初心者クラスを作るんでしょ?そっちに回してちょうだい。彼女は全くクラスについていけてないし、私が何を言ってもぼーっとして、心ここにあらずなの。自分の名前さえ書くのがやっとよ。きっと頭に問題があるんだわ。」

ちょっとキツい言葉にドキドキしつつ、Sの元へ行ってみる。ちょうどご主人も別クラスのトライアルが終わって迎えに来たところだった。

ご主人が「クラスはどうだい?」と聞くと、Sが自分の国の言葉でぽつぽつとしゃべる。やがてご主人が私に向き直り、「クラスも合ってるし、楽しいそうです。」と通訳した。少し胸が痛んだが、「それは良かったです。でも、先生の意見では・・・」と話すと、少し考えて、「じゃあ、初心者クラスに移りましょう。」ということになった。

その後、Sは初心者クラスでも楽しそうに受講しているので、ちょっと安心。そして数日後、Sが受付横のエレベーターに乗ろうとしているのを見かけた。

このビルのエレベーターは、二重ドアを自分で開閉する旧式タイプ。Sは使い方が分からず、とまどっているらしかったが、パトリシアが「そこのボタン押すの!」「まだ、まだだってば!ちゃんとエレベーターが止まってからドア開けんのよ!」と、相変わらず畳み掛けるようなキツイ口調でやり方を指示している。ハラハラしてしまったが、Sは特に動じる風もなくニコニコしている。やがて無事、エレベーターに乗り込んで上階に行ったSを見やって、パトリシアが一言。

「彼女は変わってるわね。頭に問題があるんだと思うわ・・・。」

そして続けて、

「でも彼女は恵まれているわ。あんなに優しいご主人が、心をこめて彼女の面倒を見ている。世の中には、同じような障害を抱えて、もっと悲惨な状況にある人もたくさんいるのに。・・・神様は彼女を祝福したのね。」

思わず、胸を衝かれてしまった。

「God bless her.」

パトリシアの何気ない一言が、ずっしり胸に迫る。確かにSの無垢な笑顔を見ると、ああ、この人は神様のご加護を受けているんだ、というのが、クリスチャンでない私にさえ、実感として伝わってくるのだ。そして同時に、パトリシアと、パトリシアを取り巻く文化や環境において「神の祝福」がとても身近にある感覚なんだ、ということに、また胸を衝かれた。知識としては知ってたけど、実感としては知らなかった文化に、少し深く触れた気がした。
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by bancho55a | 2007-11-06 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK

バシャと食事

今日は、いよいよ私の後任?の、受付担当の面接の日。夕方6時に来てもらうことになっていたが、相変わらずバシャが「6時に来る」と言いつつ、7時に駆け込むありさま。もうコイツ、忙しすぎ。で、来てもまた別のアポが入っていて長いこと話してたりで、結局面接開始が8時に・・・。それちょっとひどいよね。

しかも面接に「お前も入れ」と引きずり込まれる。候補者は日本人女性で、私と同様、こっちの大学院卒。私より有名大学だし、バイリンガルだし、イギリスでの仕事経験も私よりあるし、ずっと若いのにしっかりしてるし、言うことなしじゃん!と、こっそりホクホク顔。あー、あとは辞める日をカウントダウンするだけだわ・・・。

と思ったら、面接終了後、バシャが「あまり気に入らないな。」と一言。な、なぜだーっ!と思ったけど、良く分からない。まあ、これから書く事は自慢たらたらに聞こえますが、そうじゃなく、結局私は給料が低くても文句言わない都合の良い人間だということです。

「確かにあれこれ条件は良い。でもダメだ。お前のレベルまでは行ってない。」
「あのねえバシャ、また繰り返すようだけど、私は特別な人間ではなく・・・」
「またそれかよ!特別なんだよ。お前がここに来たせいで、俺の中に評価基準が出来てしまったんだ。誰もそれを超えられない。まったく・・・お前は何でいま、ここにいるんだ?お前はどうして俺の人生の中に入りこんでしまったんだ!」

一瞬、また愛の告白かと思ったが、そこにも愛は無かった(しつこい)。

「オレはお前の仕事のスタイルが好きなんだ。オレはお前のことが分かるし、お前はオレをとても良く理解している。だから一緒に仕事をするのがいいんだ。このキャンパスでもお前を一番信用している。どうしたらお前を引き止められるんだ?言えよ。仕事環境か?給料か?」

「お金の問題じゃありません。ただ、私は1年しかイギリスにいられないから、なるべくたくさんの事をしたいんです。こんな事言って申し訳ないですが、もっと知名度のある会社でも働いてみたいんです。」

「1年だけなんてことはない。ここに残れば、HSMPビザが申請できる。」
「え、無理ですよ。私、前に計算したけどダメでしたもん。」
「やり方が違うんだ。こうすればいい。」

パソコンのキーボードを叩いて点数計算してみせるバシャ。

「ほらな。HSMPは2年有効だ。IGSビザから1年後に切り替えて、2回申請すれば合計5年、それで永住権が取れる。」

・・・バシャの交渉術に勝てる人はいないでしょう。
あんなに遠く彼方にあった「永住権」が、あっという間にすぐそばまで引き寄せられたのを見て、バシャの頭の良さに・・・改めて恐れ入りました。

でも、辞めちゃうけど・・・たぶん。
いくら永住権の為でも、5年も学校の仕事する気はない。自分の飽きっぽさはよく心得てるつもり。

まあ、もう既に9時近くなったので帰ることにした。バシャは忙しいんだろうに、夕食をおごってくれるというので、近くのインド料理屋に。

なかなか雰囲気の良い、おしゃれなお店でした。マネージャーと知り合いだそうで、メニューももらわずに「オレはベジタリアン、彼女には肉入りの食事を見つくろってくれ。あと、彼女にワインを。」

このワイン、銘柄も何もわかんないんですが、すんげー美味いのでびっくり。食事も、オードブルのディップ、カレーやナンはもちろん、チキンの味付けが超うまかった。

「お前の良いところはな、『自分は特別じゃない、その他大勢の一人だ』って自分で言う所だよ。バカなヤツほど自分を特別に、大きい人間に見せようとするからな。それでも、お前は人をすごくよく見ているし、mature(大人)なんだ。」

正直、バシャとはほとんど一緒にいたことがないのに、「人をよく見ている」なんて断言されるのが不思議だった。

「んー、自分が大人だとは思いませんが・・・でも言いたい事は分かります。だって、自分がすごいかどうかなんて、自分じゃなくて他人が決めることですもんね。」

「そうなんだ。オレも自分を偉く見せようとは思わない。オレはこんな外見だから、誰もが初対面で『なーんだ、28歳くらい?』なんて笑う。実際は35だけど、そんなの構わないよ。どうせその後、話をすれば中身は分かるんだ。」

バシャ様は私と違って、話をすれば頭が良いって分かってもらえるからいいなぁ。私なんか自慢じゃないけど、外見も中身も幼いぞ・・・ん?釣り合いが取れてて良いのか?

それから、子供の頃に苦労した話とか、いろいろと突っ込んだ話をしているうちに、隙も弱みもないと思っていたバシャが、実は意外と小さなことにコンプレックスを感じていたりするのが分かって、ちょっと不思議だった。「こんなに仕事ができても、人種の壁、文化の壁ってあるんだなぁ・・・」と思ったり。バシャの学位マニア(修士4つに博士1つ、全部ビジネス系)も、今の超ハイスピードなビジネス展開も、かなりの割合でそのコンプレックスが原動力になってるんだということがよく分かる。

私は無知蒙昧なもんで、イギリスに来るまで、インドなどの南アジア人を同じ「アジアの仲間」と実感したことは無かった。私の中で「アジア」と言えば、イコール中国・韓国、そして東南アジアだった。しかし、イギリスで「アジア」と言えば、まずイメージするのはインド・パキスタンかもしれない。移民の人数が桁違いだから。大学時代も、私が考えなしに「アジア人は一般的に・・・」と言い、イギリス人の先生に「それはどこの国のことだ?」と注意されたこともあった。

でもこちらに来てから、折に触れて、インド人から親近感を示されることがある。大学寮で隣に住んでいたススミータも、セミナーで会ったリチャも、平均的な知り合い以上に仲良くしてくれようとしていた。それは彼らが、日本はアジアの一員だという意識を持っているからかもしれない。バシャも「インド人、中国人、日本人は同じアジア人だ」と言う。そして「オレは(肌の色が)黒いから・・・」と言い、私が「『色』っていったい何?私は黄色だけど?」と言って笑い合えるのは、そんな親近感がベースになっているような気もする。

1時間半くらい食事して、帰宅することに。残さず平らげた私の皿を見て、「ああ、お前は食べ物の大切さ、お金の大切さを分かってるんだな。」と微笑むバシャ。いや、単に意地汚いだけなんですが・・・^^;支払いの段階になったら、バシャが出すカードをマネージャーがガンとして受け取ろうとしない。何か、インド人社会の情の厚さ?を垣間見る思いだった。

うぅ、今日こそはスーパーにトイレットペーパーを買いに行こうと思ってたのに・・・。また忙しい1週間になりそうです。
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by bancho55a | 2007-11-05 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK