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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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09.12 ハンガリー
09.11 トルコ・ギリシャ
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08.12 プラハ
08.11 クロアチア
08.10 リヨン
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エンジェルのピクニック

朝、エンジェルに出勤(?)すると、オフィスが静まり返っている。確かにこのオフィス、午前10時頃までは来る人も少ないんだけど、ちょっと静か過ぎかな?まあ気にせず、お茶を淹れようとキッチンに行くと、サンドイッチや飲み物や、大量の飲食物を大きな鞄に詰め込んでる女性が2人。

いまだに誰が何ていう名前でどういう仕事をしているか、このオフィスの全容が全くつかめていない番長。あれは誰だろう・・・何だろう・・・と不思議に思いつつも席に戻り、

「あ、もしかして・・・!」

実は、日本帰国中~イギリスに戻ってからも、超多忙で、エンジェルのメールをほとんどチェックしていなかったのだ。(だってー、世界中の人権問題についてのメールが、しかも添付ファイル付きで始終飛び交ってるんだもん。アレ全部読むには、毎日5時間くらいかけないとアカン)。かろうじて上司のKDさんとスーパーバイザーのアンドレアのメールだけはチェックしてたけど、他のメールは差出人と件名のみチェックして飛ばす。・・・そんなメールの中に、

「そーいや、ピクニックやるとかナントカいうメールがあったっけ。」

あわててチェックすると、そう、まさに今日。しかも今日はオフィスはお休みだそうで、

「がちょーん!無給の仕事でわざわざ休日出勤しちゃったよ!」

ま、仕事がたまってるからいいんですけどね。

とりあえず、日本帰国中にたまった仕事を片付けたら、もうピクニック開始時間になってしまった。えーと、ここから、ピクニック会場のハイド・パークまで、どんなに急いでも30分はかかるじゃんかよ。

「オフィスはお休み」のわりには、ロンドン・オフィスのトップのトムも、オフィス・マネジャーのベンも、そしてアンドレアまでが出社し、何かに憑かれたように仕事中。キミら、本当にイギリス人かね・・・?(あ、アンドレアはカナダ人だった)

ハイド・パークの集合場所を調べ、そそくさとオフィスを後にする。さて、集合場所に着いたけど、

「えっと・・・集合時間から30分も過ぎたら、もう誰も待ってるはずないよね・・・」

だいいち、オフィスの人々の顔をほとんど知らない番長なのよね・・・
ついでに言えば、みんなの携帯番号さえ知らないし・・・

「どーすんねん!」

ま、でもあの大荷物じゃ、そんな遠くには行かないだろ、と、辺りをうろうろすること3分。

「見ぃつけた♪」

いちおう「エンジェルの人ですか?」とアホな確認をし、ずうずうしくさっさと酒をもらう番長。昼間っから飲む酒は回るねぇ。(つぅか、アンタこの後仕事だろ)

壁の花と化したまま、そこらにいる人の話を適当にフンフン聞いていると、

「あら!」

声をかけてくれたのは、ここ数週間、私の目の前の席で仕事をしている某調査員。女兵士みたいな凄みがある人だ。

「あたし達、いつも顔つき合わせて仕事してんのに、話したことないのよ!」

と、周りの人に話す彼女。そうなんです。彼女の仕事っぷりは凄みがあるし、私は翻訳に集中してるから。毎日1時間しか一緒にいないし。

そこへ、私と同じアジア局のインターン、ジャッキーがやって来た。彼女はインドネシアと東ティモールを担当している、とても感じの良いオーストラリア人。良かった、話しやすい人が来てくれて・・・^^

ジャッキーも私と全く同じく、去年大学院を卒業し、同種のビザでインターンを始めたのだ。
平和学で有名なブラッドフォード大学に行っていたらしい。ここの大学院は、私も行こうかとちらっと考えたのだけど、町自体が非常に治安が悪いと聞いてやめたのだ。聞いてみると、確かにそうらしい。しかも、インド系住民と東南アジア系住民の対立がひどいらしい。同じアジアの仲間だというのに・・・。

しかし、オーストラリアも、地域によっては差別がひどいと聞いて驚いた。多分、アジアからの移民の問題だろう。ロンドンも差別があるわよね、あなたも遭遇したことある?というジャッキー(彼女は白人だから、差別を受けにくいだろう)に

「えっと・・・無いかな。っていうか、私、英語が分からないから、差別的なこと言われても理解できないのよね」

と言ったら大笑いされた。でも本当に、たぶん番長は、どんな差別用語を言われても、ポカーンとニコニコしてそうな気がする。自分としては気が楽なのでそれでいいけど、日本人の尊厳は全く守れていないと思います、ハイ^^;

このピクニックの担当者、エレノアが、飲食物を並べ始めた。いつも思うけど、こういうとき、こっちの人って手伝わないんだよね。「それはあたしの仕事じゃないし。」みたいな感じで。しかし元秘書の番長は、心の中では「ケッ、めんどくせー」と思ってるくせして、勝手に体が動いてしまう。といっても気がきかないから、大した手伝いはできないんですが。

そこへ、ロンドン・オフィス所長のトムがやって来た。そして、「日の当たるところに食事を置かないほうが良いんじゃないか?」とエレノアに言い、自ら移動し始める。ということで、3人で移動した後、

(やっぱ・・・この際、トムと話しておいた方がいいよね・・・)

トムはいつでもムッツリして笑顔を見たことがないし、偉い人と話すのは苦手なのだが、えーいこの機会を生かさないでどうする!と、話しかけてみた。すると、案外いろいろと話してくれ、話題は日本の文化と人権について、に移っていく。

(そりゃそーだわな、私の価値=提供できる情報なんてそんなくらいしか無いやんかーあーでも良く知らんしぃ~・・・)

と思いつつも、そういえば去年、大学院でそんな内容のレポート書いたなぁと、記憶を呼び起こしつつ、いろいろと話してみる。トムも案外面白そうに聞いていて、あれこれ鋭い質問をされた。それに気を良くして、これはエンジェルの信条とは合わないかもなぁ・・・と思いつつ、自分が最近考えている、ちょっと異端的な考え方までアレコレ話してしまった。

しかし、しみじみと、がんばらなアカン・・・と思ったのが、やっぱり私、会話が苦手なんですね・・・。2年もイギリスにいると、さすがに日常会話は問題ないレベルまで来るけど、こういうテーマ性のある話題って、やっぱり時々つっかえてしまう。それまですらすらと話していたのに、「えーと、うーん、」という言葉が入り、どうしても対応する単語が思いつかず、急に幼稚園児みたいな、「これが、ああなった時に、出てくるもの。」とかいう幼稚なツギハギ表現で何とか説明しようとしてしまうのだ。そこだけ一気に使う英語のレベルが下がるのが恥ずかしいし、相手の興味がそがれるのも伝わってくる。説得力のある話をするには、やっぱりもっとボキャブラリーを鍛えないといけないなぁ・・・と痛感した。

まだまだ話していたかったけど、そろそろ次の会社の出勤時間。ということで、料理は一口も食べられず、焦ってハイドパークを突っ切り、会社に駆け込んだのでした。

やわらかい芝生の上、大きな池を目の前に、夏のピクニックは爽やかで心地よく、いつも話せない人と話せて、ちょっと良い気分でした。
by bancho55a | 2008-08-01 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK