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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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07.9- イギリス生活 UK
10.1-2 モロッコ・エジプト
09.12 ハンガリー
09.11 トルコ・ギリシャ
09.3 ダブリン
08.12 プラハ
08.11 クロアチア
08.10 リヨン
08.08 チューリッヒ
08.6 アムステルダム
08.6 バルセロナ Barcelona
08.5 ベルギー Belgium
06.9-07.9 イギリス留学UK
07.10 マルタ島 Malta
05.11 イギリス UK
05.6 北欧 Scandinavia
05.1 Jamaica&Cuba
04.8 コスタリカCosta Rica
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マルタ島旅行・3日目

今日、両親のツアーは隣のゴゾ島に行く予定。私も自力でついて行きたかったのだけど、これがものすんごい大変らしい。ということで、朝で両親やツアーの皆さんとお別れすることに。まずは朝食を。せっかくだから両親と食べようっと。と思い、高い朝食料金を覚悟でダイニングに向う。

「あの、私、追加ベッドなんで朝食料金含まれてないと思うんですけど、いくらですか?」
「○号室の○○様ですね。(・・・リストを調べる)ええ、結構ですよ、どうぞお入り下さい」

なんと・・・!ホテル側の厚意なんだか何だか知らないけど、タダで入れてもらってしまった。

ビュッフェ形式の朝食。いくらでも繰り返すけど私は「ロンドン底辺女」。こ・・・ここはパラダイス!?あー、タッパー持ってくれば良かった!!

意地汚く胃に入るだけ詰め込み、両親とツアーの皆さんを見送って部屋に戻る。飛行機は夕方発。今はまだ朝の9時。さて、この後どうする?

「もちろん、寝るでしょう!」

・・・(他にやること無いんか!)

だってえー、ウェスティンのヘブンリーベッドなんてこれから先、もう寝ることもなさそうだし。ということで、2時間くらい爆睡(あーあ、マルタに来てまで二度寝かよ)

11時頃まで寝た後、心ゆくまでトイレとお風呂に入る。ああー、汚い話ですみません・・・だってさ、バストイレシェアの共同生活してると、なかなか自分のペースでトイレとか風呂とか入れないんだもーん。

さて。もう少しホテルを堪能したいよね?
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ということで、トコトコとプールまで下りて行く。どこを見渡してもカップルと家族連ればかり。女一人で来る場所じゃないけど、構うもんかー。

「あの、バスタオル借りたいんですけど・・・」
「宿泊のお客様ですか?」

そりゃ、こんな女一人で、しかもプールサイドに普通の服とスニーカーとバッグ持って来てたら怪しいだろう。

「○号室の○○ですが・・」
「(リストを見て)失礼しました。どうぞどうぞ」

ダディ、マム、有難うまともなホテルに泊まってくれて。

「ちなみに、プライベートビーチがあるって聞いたんですが?」
「はい、その階段を下りたところに。でも、岩場の海なんですよ」

地中海で泳げるなら何でもいいです・・・。

ということで、こんな真っ青な海で泳いじゃいました。
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天気はピーカンなんだけど、水温が低くて10分くらいしかいられなかった。でも海はやっぱりいい!沖縄を思い出してちょっと懐かしい気分。

その後、プールでガンガン泳ぐ。でもこちらも水温が低くて誰も入っていない。みんながデッキチェアーで寝そべってる中、一人で泳ぐのは気恥ずかしかったが、私の必死な泳ぎっぷりを見て、何人かがつられて入ってきた。何だ、みんな泳ぎたかったんじゃんね。

ひとしきり泳いだ後で部屋に戻り、荷物をまとめてチェックアウト。追加ベッド代を支払う。いや~、2泊1万円ちょっとでホテルを堪能させて頂きました。

さて、ここからはもとの貧困生活に戻ります。ずかずかとコンシェルジュの元に行き、「あのー、首都までの市バスの乗り場を教えて下さい。」

昨日まではエアコンの効いた乗り心地最高の観光バスだったので、市バス初体験。すごいよー、濃いよ~。まず、入口のドアっつうもんが無い。開けっ放し。
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乗り込んで、運転席でチケット代80円を払う。旧式レジみたいなヘンな機械で切符を出してもらう。運転席は、個人の好みによって作りかえられてすさまじくなっている。こんな風に、敬虔なクリスチャン風な飾りもあるが、完璧に日本の長距離トラックの飾り付けの世界だ。濃い、もんのすごく濃い~。超たのしい。
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そんなバスに揺られること30分、首都ヴァレッタのバス・ターミナルに到着。この町は徒歩で十分回れます。まずは国立考古学博物館へ。昨日タルシーン神殿で見たような発掘物もあるけど、私が見たかったのは「カラバッジオ展」。私の好きな画家の企画展をやっていたのだ。町中にこの展覧会のポスターやら横断幕やらが掲げられていて、相当力を入れているのが分かる。
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何と入館料、1200円(しかも学生割引で!)しかし、しかーし、イマイチな内容で、ちょっと期待はずれだった。がっかり・・。その後、ヨハネ騎士団の遺産、豪華な聖ヨハネ大聖堂を見学。
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そしてアッパー・バラッカ・ガーデンへ。湾と向かいの町を見下ろす素晴らしいパノラマ、という宣伝文句に違わず、かなりの絶景でした。ここは必見です。

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そろそろ空港に向う時間なので、また市バスで空港へ。ローカル・バスは安いし楽しいんだけど、排気ガスがひどい・・・。番長は耐えられずにずっとハンカチで口を押さえてましたが、みんな気にならないのかしら・・・?

帰りの飛行機も相変わらず遅れに遅れる。免税店でお土産を買えばお釣りをごまかされるし。マルタ・・・どこまで悪質?まあ、抗議すれば返って来るけど(もちろん詫びの言葉は無し。)

さて、帰りは行きと同じ某大手航空会社の経由便です。お客さんにアジア人なんか皆無ですが。あ、軽食のワゴンがやって来た。

「サンドイッチとケーキ、どちらが良いですか?」

・・・。

こ・・・このスチュワード、か・・・かっこいいー!

すらりとした長身に金髪碧眼。知的で優しそうな笑顔に、上品で控えめな物腰。王子様とか騎士なんかのコスチュームが似合いそうで、思わず見とれちゃうよー。

「サンドイッチを・・・」

でも、気のせいか、どこかで・・・どこかで見たような・・・
そして、彼も私を見つめている・・・えっ、私に一目惚れしちゃった?・・・というわけではなく(ちっ)、どうも私に見覚えがあるような表情を浮かべている。

お互い心残りなまま、経由地に着いて飛行機を降りた。

次のロンドン行きに乗り込み、ほっとしていると、何と、さっきのスチュワードが!!
なんと、前機の乗務員全員がこちらに移ってきてたのでした。

彼の顔を眺め、記憶を反芻する。ええっと、ええーーーっと・・・初めてこの顔を見たのはわりと最近だったはず。そして見た時に、「へえ、この人ちょっとクリスに似てるなー、でもクリスより百万倍ハンサムだなー」と思ったんだ(ごめんよクリス)。

「あっ・・・!」

クリスがきっかけで、やっと思い出した。どうしよう・・声かけようか・・・でも仕事中だし、悪いかなー。それに私の事なんかもう忘れてるよなーきっと。

と思い、眠かったのでそのまま寝てしまった(色気より眠気の番長です)。

30分後、目覚めると、まさにワゴンが私の横を通り過ぎた直後。し、しまった、ハンサムさん・・・もいいけど、サンドイッチが欲しい!花より団子だ!!

彼と目を合わせようと思い、必死で凝視していると、向かい側にいた同僚が「あのマダムが・・・」と彼に合図を送った。

「あ、あの、サンドイッチ・・とオレンジジュースが欲しいんですが」
「すみません、サンドイッチはもう無くなってしまったんです。オレンジジュースですね。少々お待ち下さい。」

オレンジジュースを手に戻ってきた彼。手渡した後、

「マダム、つかぬことをお聞きしますが・・・ロンドンで働いていらっしゃいませんか?」
「ええ、働いています。」
「ちなみに、英語学校で働いていらっしゃいませんか?」

どうやら向こうも分かったらしい。

「(笑)はい。そしてあなたは、ホサンジェラの彼氏ですね?」
「(笑)いかにも、ホサンジェラは僕の彼女です。」

そう、なんと、ななーんと、今働いている英語学校の同僚の彼氏だったのだ。ホサンジェラは、生徒兼チラシ配りのバイトの女の子。ブラジル人で、完璧なモデル体形。背は高く、足はすらりと長く、体は折れそうに細い。そしてそれに不釣合いなほどの、お人形さんみたいに可愛いベビーフェイス、このギャップが魅力的。そしてとってもおしゃれ上手。初めて会った頃は、私がいろいろ声をかけても黙って軽く微笑むだけだったので、「なんだよ、ちょっと可愛いからってツンケンしちゃって感じわり~」と思ってたのだが、それは単に英語に自信がないからだけだった。実はとても心の温かい女の子。そして、つい先週の金曜日に、学校に迎えに来た彼氏を紹介されたばかりだったのだ。まさか、その人にこんなところで会ってしまうとは・・・!お互いびっくり。

そこからは天国でした。

「サンドイッチ、良かったらどうぞ。」

と、明らかに一般のサンドイッチより上質なものを手渡される。きっとファーストクラスの在庫だろう。

「他に何かご所望は?飲み物でも、何でも・・・」

何でも・・・と言われると、何も思い浮かばなくなってしまうのが貧乏人の悲しい性。

「えっと、ええーっと・・・じゃあ、白ワインを」

ということで、ワインにチョコレートまでつけて持ってきてもらう。そしてしまいには

「赤ワインはお好きですか?」

えっ、私、白ワインって言ったのにどういうこと?と思ったら、隠し持っていた紙袋を手渡される。中には、何と赤ワインのボトル!さすがに新品は無理だが、9割方残っているファースト・クラスのワインだ。

一気にこの航空会社のイメージがアップしてしまった(番長・・・現金すぎるぞ)。後からホサンジェラに聞いたら、「本当はファーストクラスに移してあげたかったんだけど、気づいたのが搭乗してかなり経った後だったし、他の乗務員の手前、ちょっと難しかったって言ってたわ。」とのことで、いやー、かえって恐縮っす。

しばらくして、彼が、空いている私の隣の席に座ってきた。そして、マルタ島のことなどいろいろ話す。マルタ発の飛行機に乗っていたのに、何とマルタ島には行ったことが無いのだという。別の場所からマルタ島までの飛行機に乗り、島には滞在せずにそこから経由地(彼の国)→ロンドンへ、という仕事だったらしい。かわいそう!

「僕は日本人が好きなんです(これはホサンジェラから紹介された時も言っていた)。時々、日本便にも乗務するんですが、特に大阪の方々はユーモアを分かってくれますね。ちょっとしたいたずらなんかすることもあるんですが、とても喜んでくれます。僕の国の人だとそうはいかないんですが。」

それはちょっと意外だった。むしろ、彼の国の人の方がユーモアを解しそうなのに。

ロンドンに着くまでの間、何となく世間話が出来たので、一人ぼっちのフライトだったけど、寂しい思いをしなくて済んだ。それにしても・・・こんなに私に良くしてくれて、隣に座り込んでおしゃべりまで・・・ふふふ、やっぱり私に一目惚れしちゃった?どうしよう、この後、ロンドンで一緒に飲みませんか?なんて言われちゃったら困るわぁ~。

「しかし、待ちきれませんよ。ホサンジェラがもうすぐ僕の国に来て、また一緒に住める。彼女がロンドンに行ってしまってから3ヶ月、・・・待つのには十分すぎる時間でした。
・・・ああ、それではもう降機の準備をしないといけません。明日また英語学校にお伺いします。では明日、お会いしましょう。」

こ、こ、こらーーーっ、ノロケで締めくくるんじゃねえーーーっ!!

ということで、また一人寂しく、無事ロンドンに戻ってまいりました。ちぇっ。
by bancho55a | 2007-10-29 00:00 | 07.10 マルタ島 Malta