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番長が旅した37ヵ国の旅行記など。ほとんど一人旅。3年半のイギリス滞在を終え、2010年2月に日本に帰ってきました。


by bancho55a

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全体
07.9- イギリス生活 UK
10.1-2 モロッコ・エジプト
09.12 ハンガリー
09.11 トルコ・ギリシャ
09.3 ダブリン
08.12 プラハ
08.11 クロアチア
08.10 リヨン
08.08 チューリッヒ
08.6 アムステルダム
08.6 バルセロナ Barcelona
08.5 ベルギー Belgium
06.9-07.9 イギリス留学UK
07.10 マルタ島 Malta
05.11 イギリス UK
05.6 北欧 Scandinavia
05.1 Jamaica&Cuba
04.8 コスタリカCosta Rica
04.6 イギリス UK
03.11 スペイン Spain
03.5 韓国 South Korea
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派遣会社に登録

今日は、某日系派遣会社の登録面接に行きました。
既にCV(履歴書)を送っており、今日の1時に来社してくださいとのこと。場所はシティ。地下鉄駅の階段を上がると、重厚な建物が立ち並んでいる。入口には駐車場の入場バーみたいなセキュリティ・システムが。こ、これは・・・?前を行く人がスイスイ通り抜けてるので、気取って歩いていったが・・・私の番になると、閉まったままで通り抜けできない!・・・えーん!

照れ笑いしながら横を向くと、ビルの受付のおじさんが、「ぷぷっ、かっこわる~」みたいな、しかし温かい微笑を浮かべてこちらを見ていた。

「えっと・・・これって通り抜けるのに何か必要なんですか?」と笑いながら聞くと、
「アポイントメントはありますか?」
「あ、ハイ、某社の○○さんに1時の約束です。」

すると受付の人、手元の台帳をチェック。おお、1時のところに私のフルネームが書いてあるよ。良かった~。

「今、バーを開けますから、横のエレベーターで×階に行って下さい。」

はいはい。

×階に着くと・・・あ、某社があった。受付の人にアポの件を伝えると、
「ハイ、こちらの部屋へどうぞ。この用紙に必要事項を記入して下さい。」
自分の個人情報を記入して待っていると、「ではまず、英語のテストです。」

き、聞いてないよ~!!

あせりつつも10分のペーパーテストに取り組む。スペルや文法のミスを見つけたり、秘書の仕事に必要なやりとりのメールを作成したりといったもの。

10分後、「では次に、パソコンのテストです。」

これは聞いてたので、「オホホ、このあたくしにどんなテストをしようと言うのかしら?」と鷹揚に構えていたのだが。

まず、ワードのテスト。10分間で27問出題される。各問とも、1回のミスは許されるが、2回目はアウトで、自動的に次の問題に進んでしまう。そして私、肝心なことを忘れてました。ギャーッ、日本語でなら分かる専門用語が英語だと分からない!!Alignmentって・・・「右・左揃え」のこと!?とか。しかもショートカットキーが使えない設定!いちいちメニューをプルダウンして探さないといけないのだ。焦りまくっている間に、時間切れでとうとう最後の数問は解けずに終わってしまった。

終わってしまったことは仕方ないので、次のエクセル問題に進む。こちらは10分で26問。やはり、専門用語が分からず&ショートカットキー不在で時間を取られるが、そこは「エクセルクイーン」の異名をとる私、こちらはかなり順調に進み、制限時間をだいぶ残して全問終えることができた。ふぅ。

「お疲れ様でした。お水か何か飲みますか?」
「い、いえ、それよりトイレ貸して下さい!」

面接に来てトイレ要求する、常識の無いヤツがここに・・・

トイレから戻って待っていると、いよいよ担当者がやって来た。キビキビした「できる」感じの人。ちょっと緊張する。

これまでの経歴などをざっと話した後、「では、英会話のテストをします。」

だから、聞いてないよーっ!!

やばいやばい。・・と思ったが、質問内容はとても易しかったし(趣味について話して下さい、とか、外国人上司でも大丈夫ですか?とか)、日本人相手なので、相手の英語も100%分かる。(自分で言うのもなんだが)上出来だったし、沖縄の話では担当者ものってきて、かなり盛り上がった(正直、面接だということを忘れてしまうほど楽しかった 笑)

以前はこういう面接、とっても緊張して、「優等生の答えをしないといけない」とか、「弱みを見せたらいけない」とか思っていたけど、年を取るにつれて、そしてイギリスで1年間のダメダメ人生を送ってみて、少し心の持ちようが変わって来た。

今は、相手をどれだけ自分の側に引き込むか、が重要だという気がしている。自分の味方になってもらうのだ。そのためなら、多少弱みや人間らしさを見せた方がうまく行くこともある。それが分かってから、面接であまり緊張しないようになって来た。

まあこれは、ダメダメ人生を送っている私だからできることだし、面接官の価値観によっても違うので、万人にお薦めできる方法ではないのですが。

一通り話が終わったところで、「それでは、他のスタッフが条件に合う求人を持っていないか確認してきます。」といったん退出する担当者。

えっ、そんなすぐに紹介してくれるの?まさかなー、と思いつつ待つこと10分。

「お待たせしました。正直、番長さんのIGSビザだと、かなり厳しいです。」

やはりそうか・・・。毎回言われることとはいえ、軽くショック。

「ですが、○○社でこういう求人があるのですが、いかがでしょうか?」

えっ、あるんだ!?わおー。

○○社は一流企業だから安心だけど、その業界で働いた経験は無い、というか、あまり私に向いてない業界のような気がするのだが・・・。仕事内容や部署も二つ返事で・・・というものではないし、待遇もそれほど良くない。でも正直、IGSビザしかない私にとっては、今はどんな仕事でもノドから手が出るほど欲しいのは事実だ。

「ぜひお願いします。」

という返事しか、私には残されていない。

「分かりました。では先方に聞いてみます。それと、○○社とは別の話ですが、職種で営業はいかがですか?」

そ、それは・・・どう見ても私には向いてないのになぜ薦める?・・・多分、営業職は求人数が多いのだろう。

「個人営業はムリですが、法人営業なら何とか・・・」
「分かりました。それと、イギリス以外、例えばヨーロッパでの仕事はいかがですか?」

も、もう何が何だか、わけわかんない!・・・と言っても、やはり私に残された返事は一つだけ。

「(こーなったら、もーこのさい何でも)宜しくお願いします。」

ヤケかよ・・・。

きっと本当に、私なんかの条件に見合う求人が無いのだろう。わずかな望みにでも賭けたい、という感じなのかもしれない。でも、そこまで考えてくれようとしている姿勢はとても嬉しい。

「有難うございます。本当に・・・お世話になります。」
「こちらこそ。・・・番長さんは、、、非の打ち所の無い方ですね。」

・・・えっ?

一瞬ぽかーんとした後、じわーっと涙が溢れそうになってしまった。日本の派遣会社は、いつからお世辞を言うようになったんだ?

「それでは範囲を広げて、いろいろな可能性を探してみましょう。今は求人が少ないですが、これから何か出てきたら、どんどん番長さんに回していきます。ぜひご検討下さい。」
「よろしく、、、よろしくお願いします!うぅっうっうっ」

なんて、嗚咽をもらしそうになってしまった。なんだか、自分がガン宣告された患者のような気がする。病院の診察室でお医者さんと向き合っているようだ。「ガンが完治することを信じて、いろいろな治療を試みましょう。辛いでしょうが、一緒に頑張りましょう。」そんな事を言われているみたい。・・・バカな想像だけど、面接でこんなに感動したのは初めてだった。

ただの社交辞令だということは分かっている。でも、これまでの転職人生でつらかったことがいろいろと思い出されて、ちょっと泣きそうになってしまった。某企業を辞めて、沖縄に行きたいと上司に申し出た時、「今までこんなにきれいな履歴書だったのに、傷がつくな。親御さんもさぞ悲しむことだろうよ」とイヤミを言われたこととか。確かに好きなように生きてきただけあって、私の経歴は支離滅裂だけど、それでも今日みたいに優しい言葉をかけてくれる人もいる。滅茶苦茶な人生だけど、今、仕事を見つけようともがいてる私に手を差し伸べてくれる人が何人もいる。自分はなんて幸せな人間なんだろう、感謝の心を忘れてはいけないな・・・と、心の底から思った。

夜は、エド隊長の28歳の誕生日パーティー。エドと彼女のハファエラ、ハファエラの弟のファビオ(この2人はブラジル人)、そしてKちゃんと私で、ホームパーティー。Kちゃんと私が(というか、ほとんどKちゃんが)寿司とかき卵汁とサラダを作り、ハファエラがカイピリーニャとポン・デ・ケージョを作る。

カイピリーニャはブラジルのカクテル。私の大好きなカクテルの一つだ。たっぷりの青レモンに砂糖を入れ、蒸留酒と混ぜてシェイクする。す、す、すんごく美味しいっ!!ポン・デ・ケージョはやはりブラジルの食べ物で、こちらも私の好物。市販のチーズ入りの粉に水を加え、丸めてオーブンで焼くだけだけど、こちらもすんごく美味!どちらも、日本で食べてたのよりぐっと美味しかった。ハファエラにカイピリーニャもポン・デ・ケージョも日本にあるよ、と言うとすごい喜びよう。しかも、「あなたの『カイピリーニャ』の発音は完璧だわ!イギリス人にはできないのよ」とのこと。いや、そのまま日本語発音で言ってるだけなんですが・・・。どうやらポルトガル語と日本語の発音は似ているらしい。

Kちゃんと2人で買ったエドへのプレゼント、寿司湯呑とヒノキの入浴剤を渡すと、エドも大喜び。カードのメッセージの内容を、いちいち声に出して読んで嬉しがっている。Kちゃんが日本語でボソッと「いやー、こりゃ『お父さん』だな、普段交流の無い子供達からもらったカードが嬉しくて、つい皆の前で読み上げちゃう、みたいな。」とつぶやくので、笑いをこらえるのが大変だった。

他愛の無い話で盛り上がり、みんなで何枚も写真を撮り、お腹を抱えて笑い転げ・・・。温かい「擬似家族」みたいな雰囲気に包まれる。焦燥感にさいなまれる毎日に、一服の清涼剤のような夜だった。
by bancho55a | 2007-09-24 00:00 | 07.9- イギリス生活 UK